2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, その他の関連分野

 本校は,「自他の生命を尊重し,安全な生活を営む生徒の育成」と「ふるさとを愛し,ふるさとに誇りを持つ生徒の育成」をテーマとして,ESDを防災教育とふるさと教育の重要な柱と捉え,ESDの実践を通して地域を守る意識を高めるとともに,自他の生命を尊重し災害発生時の避難の仕方や災害時に対応できる力を養うことや,また,地域の方々との活動や支援を受けることを通して,地域のよさに触れ,「ふるさとの味」を大切にし,地域に貢献する生徒の育成を目標としている。
  具体的には,防災教育とふるさと教育を柱に,①防災に関わる教育,②救命法体験学習,③煙道体験学習,④ふるさとに関わる教育,⑤茶摘み体験学習,⑥茶道体験学習を行った。
① 防災に関わる教育
  「地域の防災・減災活動」に関心を持ち,応急処置の必要性から,正しい行動と判断,手順について理解を深める。救命法や応急手当の講習会,地震等による火災発生時の安全な避難と避難誘導等を体験学習として行い,知識や技術を身につける。習得した技術や学んだ内容から,災害に強く安心して暮らせる街づくりとして「地域の防災・減災活動」を支える人材となることを目指している。
② 救命法体験学習
 心肺蘇生法とAEDの活用,救急法である応急処置の習得を行った。災害や事故発  生時の安全確保と状況判断,安全な行動と適切な対応,避難場所や避難経路の確認等,
  「防災・災害対応能力」を身につけ,「地域の防災・減災活動」を支える人材としての意識を高めることができた。
③ 煙道体験学習
 地震や火災発生,自然災害を想定し避難と煙道体験を行った。周囲の状況を的確に判断し,被害を最小限に留められるよう意識をもたせながら活動を進めることができた。
④ ふるさとに関わる教育
   江戸時代,奥州街道の宿場町として栄えた。富谷は製茶をもって著名となり,「国分の町よりここへ七北田よ富谷茶のんで味は吉岡」と奥道中歌にも詠まれている。名産品だった「くせなくおいしい幻の茶」「富谷茶」の茶摘みやお茶づくり,茶道の体験からふるさとの味を大切にし,地域に貢献する生徒の育成を目指している。
⑤ 茶摘み体験学習
 校木でもある「茶の木」に関わる活動から,茶摘みとお茶づくりを行った。摘み取った新芽を「蒸す・揉む・よりをかける・乾燥する」という工程を行った。その後,「試飲」くせなくおいしい富谷茶のふるさとの味を味わうことができた。
⑥ 茶道体験学習
 お点前,「あいさつの仕方・お菓子の作法・お茶を点てる作法・お茶を飲む作法・茶碗を下げる作法」。 無駄のない美しい所作から,相手を思いやる「おもてなし」の心や「詫び・寂び」の精神を大切する茶の湯の世界に触れ,茶道への理解深めることができた。

来年度の活動計画

平成31年度も基本的には,30年度と同じように防災教育とふるさと教育に取り組んでいく予定である。防災教育についての意識を高め,「自ら身を守り,乗り切る能力」,「知識を備え,行動する能力」,「地域の安全に貢献する能力」,「安全な社会を立て直す能力」等,「防災・災害対応能力」を身につけさせていきたい。ふるさと教育については,富谷の自然,伝統文化,歴史を知ることから深く関わることで,ふるさとを身近なものと感じ,興味・関心をもたせ理解を深めさせる。地域の方々とのふれ合いとそのよさに触れ,持続可能なものとして,来年度以降も富谷茶の「茶摘み」や「お茶づくり」,「茶道」体験を継続した学習として進めていきたい。