2019年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 持続可能な生産と消費
本校は、「自ら考え行動できる子」を教育目標として、ESDを「持続可能な社会づくりに向けた教育」と捉え、ESDの実践を通して、未来像を予測して計画を立てる力、他者と協力する態度、進んで参加する態度、つながりを尊重する態度などを育成することを目標とした。具体的には、生活科・総合的な学習の時間・特別活動を核とし、カリキュラムマネジメントと関連付けながら、教育活動全体で実践を行った。
①エネルギーに係わる学習
第6学年「エネルギー~発電について考えよう~」では、SDGsを一つの手がかりとして国際社会の問題を自分たちの問題として考えさせた。第5学年で学習した「地球温暖化の問題」は、エネルギーに焦点を当て、環境にやさしい発電を広めることをゴールイメージとして取り組んでいる。探究活動1ではエネルギーの有用性についての理解を深め、探究活動2では自然エネルギーでつくった電気を使った楽しい活動を実行した。昨年度に引き続き、今年度も企業や近隣の小学校と連携し、児童がためた電気を使って、学区内にある駅のイルミネーションを点灯させる取り組みが実現した。
②環境問題に係わる学習
第5学年「見つめよう環境問題」では、自分たちの生活と関連付けながら学習を進めた。地球規模の環境問題も自分たちの生活とつながっていることや、自分たちの行動が他の人々や地球の動植物などすべての命とつながっていることに気付けるよう、教科横断的なカリキュラムとして取り組んだ。授業では、内容や質に関する振り返りを重視したことで、自分が追究したい課題についての解決方法を見直したり新たな疑問をもち追究したりする態度が身に付いた。自分たちから進んで、企業に質問したり、展示会に参加したりする姿がみられた。
③生物多様性に係わる学習
第4学年「わたしたちの多摩川」では、多摩川での活動を通して環境について自分の考えをもち、できることを考え行動しようとする態度を育てることをねらいとして学習を進めた。多摩川で様々な体験活動を行ったことが、多摩川のよさや自然の大切さ、多摩川を愛する人々の思いを知ることにつながった。また、多摩川と他地域の川を比較してそのつながりに気付いたことにより、環境保全への意識が高まってきた。今後は多摩川を守るための活動を発信する予定である。
来年度の活動計画
今年度の成果と課題を分析した上で、本校ならではの生活科・総合的な学習の時間のカリキュラムを再構築する。各教科等で習得した資質・能力を問題解決に生かす探究のスパイラルを再度見直し、児童の主体的・対話的で深い学びを促す工夫を研究し、授業改善を行っていく。
【総合的な学習の時間】
第3学年「われらたまっ子」
自分たちの住んでいる地域について調べ、地域のよさを発信する。
(情報を集め、整理して、分かりやすく表現する。)
第4学年「わたしたちの多摩川」
多摩川での体験活動を通して、環境について自分の考えをもち、できることを考え、行動し発信する。
(興味関心をもち、経験や知識を関連付けて考えながら課題を解決する。)
第5学年「見つめよう環境問題」
地球の環境を守るために、自分たちにできることを考え、行動し発信する。
(自ら課題を見つけ、見通しを立てて探究し発信する。)
第6学年「エネルギー~発電について考えよう~」
国際社会の問題を見つめ、自分たちの問題として考え、行動する。
(持続可能な社会づくりのための課題解決に向け、見通しをもって計画を立て、より良い解決方法を工夫しながら、粘り強く追究する。)