2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 人権, 福祉, 健康, 食育, エコパーク

高山小学校のユネスコスクールの活動は,「日本でもっとも美しい村でのふるさと学習」を基本に学習を進めている。具体的な取り組みとしては,①学校・PTA・公民館が共催する親子体験ふれあい体験講座「わくわく村」②生活科・総合的な学習の時間を中心にした地域に学ぶふるさと学習③学校支援ボランティアこの①~③を3本の矢として考え取り組んでいる。また,その成果の発表として「しらかば学習発表会」を位置づけ,地域にも発信している。しかしながら,今年度は新型コロナウイルス感染症の流行により,それぞれの活動について感染拡大防止の対策を最優先に,活動内容について見直しをしてきた。実施できた活動,内容を変更して実施した活動,中止とした活動などあるが,手探り中,ユネスコスクールとしての責務を果たすために,できる活動に真摯に取り組んできた1年となった。

① 学校・PTA・公民館が力を合わせた「わくわく村」講座の取組み
親子ふれあい体験講座である「わくわく村」だが,本年度は計11講座開設した。親子のふれあいだけでなく,地域の人々との交流・自然環境のすばらしさに触れたり,歴史や文化といった風土にも学んだりして,その魅力を肌で感じることができた。
<今年度開設された講座>
・親子木工教室「村の施設のベンチをみんなで作ろう」
・ホタル学習教室「高山村の古道を歩く」
・ハーバリウム教室「お好みの花を瓶に入れて 素敵な作品を作ろう」
・わら細工作り体験教室「荒なわで鍋敷を作ったり,和とじの手帳を作ったりしよう」 等11講座

② 生活科・総合的な学習の時間を中心にした地域に学ぶ体験学習
生活科・総合的な学習の時間の活動では,地域に学ぶ学習を行った。11月の「しらかば学習発表会」は中止とし,2月の参観日に学年ごと発表会や掲示等で活動の成果を発信する。

各学年の主な取り組み
1年生 「秋探しに 行こう!」「来入児との交流」
高山村の観光施設であるYOU游ランドの公園施設でドングリ拾いや落ち葉拾いをし,生活科でドングリを使った学習を行った。新型コロナウイルス感染症予防ため,直接の交流はできなかったが,1日入学で小学校に来る来入児さんのために,プレゼントをつくったり,ビデオメッセージをつくったりした。

2年生 「前田牧場へ行こう」「給食センター見学」
毎日の給食にも出され,周辺地域からもおいしいと評判の「こだわり牛乳」。その牛乳を生産している前田牧場に行き,牛を見学したり牛乳になるまでの話を聞いたりして,生産者の方の思いに触れた。また,「給食センター見学」では,働く調理員さんの姿を見たり食事のマナーや大切さを学んだりする予定である。

3年生 「りんご栽培体験」「共同選果場見学」
高山村の特産品のりんごを栽培している農家へ行き,1年間を通して美味しいりんごを作るには,どうしたらよいかを学習してきた。児童たちは,農薬の問題や,色づきや味を良くするための工夫などについて体験を通して学んだ。

4年生 「障害者体験」「パラスポーツを楽しもう!」
実際に障害者体験をすることで,障害者の思いに寄り添うことができた。また,予定されていた東京パラリンピックに合わせて,パラスポーツに取り組んだことで,パラスポーツへの興味関心の高まりとともに,誰もが楽しめるスポーツのよさを味わうことができた。

5年生 「米作り体験」「交流活動(キッズわくわく村)」
地域の方に田んぼを借りて,実際に米作りを体験したり,日本の食料生産の問題について考えたりすることができた。「わくわく村」に習い,子どもたちが企画・運営した交流活動「キッズわくわく村」も行った。子どもたちの発想が生かされた,様々な学年の子どもたちが集い楽しめる講座となった。

6年生 「高山探検隊」
地域の農業・観光など様々な魅力を調べ,一人一人が探究テーマを決めて,パンフレットにまとめていく活動を行った。地域の特長や長く続いてきた文化に触れることができた。

③学校支援ボランティアの方の活用による活動
実施可能な範囲で,学校支援ボランティアの方にご協力いただきながら活動を行った。ボランティアの方々との絆を強めたり感謝の気持ちを高めたりすることが出来た。
〈今年行った主な活動〉
・りんごの学習(3年)・書写指導(3,4,5,6年)・米作り体験(5年)・集団行動の指導(6年)
・英語の紙芝居(6年)・読み聞かせ(全学年)

2月上旬  「信州大学コンソーシアム実践発表会」への参加
地域のコンソーシアムで自校の実践を発表するとともに,近隣の学校の取り組みを知ったり,交流をしたりする予定である。

来年度の活動計画

令和3年度高山小学校のユネスコスクールの活動計画は,本年度同様,「日本でもっとも美しい村でのふるさと学習」を基本に学習を進めていく。具体的な取り組みとしては,①学校・PTA・公民館が共催する親子体験ふれあい体験講座「わくわく村」の内容を見直し,さらに充実させていく。 ②生活科・総合的な学習の時間を中心にした地域に学ぶふるさと学習を各学年のESDカレンダーを基に進めていく。子どもたちと共にどのように学んでいくのか,子どもの思いを大切にした学習活動にしていく。
③学校支援ボランティアを充実させ,地域の素材と共に地域の人と関わりを深めていく。