2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権

地域社会の一員として環境問題とどう立ち向かうかを考えること、また、地球規模の諸問題が国際社会の利害関係や文化的な摩擦を生むことなどを認識することを活動テーマとして、ESDの実践を通して協調・協力する態度やグローバル/ローカルな視野を育むことを目標とした。
具体的には、国際理解と環境を柱に、①課題研究と探究学習、②ユネスコスクールとの交流と研修活動、③国際問題・国際理解に関する活動などを行った。

①課題研究と探究学習
総合学習の時間を中心として、各教科・HR活動・道徳の時間等も有機的に関連性を持たせながら、中高一貫教育のメリットを活かしてESDの学びを深めることを目標に活動を進めた。中1から中3までを異学年で構成される8つのゼミに分け、約半年間かけてゼミ内での中間報告も含め、約半年間かけてそれぞれのテーマの探究学習を行った。高1と高2については、各学年に割り振られた学習プランを、総合的な学習および総合的な探求の時間を中心におよそ4ヶ月をかけて研究した。10名程度のグループに分かれて課題研究をし、プレゼンテーション形式で学年発表会を行った。この成果を踏まえ、2月中旬には、中学と高校5学年合同で発表会(「中高合同発表会」)を開催し、保護者や関係機関やマスコミ等を招いて公開するとともに、課題研究と探究学習の成果をまとめた冊子を作製の予定である。

②ユネスコスクールとの交流と研修活動
他校やユネスコスクール同士の連携を深め協力関係を築くことによって、ユネスコ活動の充実と推進を図るために参加者を募って様々な活動に参加した。4月には山口、愛媛、大分のユネスコ青年部が主催する「ユネスコみらいミーティングin 山口 2019」に6名が参加し、2名が運営スタッフとして参加した。6月には岩国ユネスコ協会高校部の行事である「SPACE(高校生討論会)」を当校のユネスコ部(23名)が主幹となりを企画・運営し、岩国市内の高校とともに開催した。また、毎年、7月下旬から8月上旬にかけて、地域社会との協働をテーマに、岡山県、広島県、当校の持ち回りで「ユネスコスクール交流研修会」を行っている。今年は岡山県の美作高校が主幹となって開催した本研修会に9名が参加した。その他、「奈良キッズキャンプ 2019~夏の陣~」、広島ユネスコ協会が開催する「高校生国際理解セミナー2019」などにも参加した。

③国際問題・国際理解に関する活動
グローバル人材の育成を目標に、「全日本高校模擬国連大会」への出場を目指し、参加者を募っている。前年度の3月から、中1から高1までの希望者を対象に、校内での模擬国連研修会を開催し、7月の校内選考を経て、大会への応募者を決定している。2019年の第13回大会には、高校1年生3名、高校2年生1名、計4名(2チーム)が選抜出場(8年連続12回目)を果たした。また、「国際理解・国際協力のための高校生の主張コンクール」への参加も呼びかけており、2019年の第66回大会には、本校から高校2年生3名が応募し、山口県代表として高校2年生1名が選抜出場を果たした。

来年度の活動計画

国際理解と地域社会との協働を柱に、①課題研究と探究学習、②ユネスコスクールとの交流と研修活動、③国際問題・国際理解に関する活動を中心に行っていく予定である。①については、今年度の成果を踏まえ、中高一貫教育のメリットを活かしながら、総合学習のあり方を見直しながら進めていく予定である。②については、全国規模のユネスコ活動への参加に加え、特に「ユネスコスクール交流研修会」の充実をはかるためにネットワークの拡大を目指していく予定である。③については、模擬国連活動を中心に、校外大会への参加にとどまらず、校内での活動を組織的かつ継続的に行っていくための取り組みを充実させていきたいと考えている。その他には、地域の学校外の団体との連携を維持しながら、様々な活動を充実させるとともに、ESDパスポートの活用のあり方を見直しながら、ボランティア活動を活性化させていきたいと考えている。