2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 減災・防災, 気候変動, 環境, 国際理解, 持続可能な生産と消費, その他の関連分野

本校は、「地域とともに創る学校」を学校理念として、ESDを「持続可能な地域社会の担い手を育成する教育」ととらえ、町内の各小学校や高等学校、関係機関等との連携のもとで教育活動を推進している。また、本年度より海洋教育の視点を付加したESDの実践をしている。そのことにより、「海を中心とした自然環境の変化を意識し、自然への畏敬の念を育てる」、「近い将来に社会を担う中学生にグローバルな視点を持たせ、持続可能な社会を目指す」ための力の育成を図ることを目標とした。
只見町は少子高齢化による集落機能の低下、若者を中心とした人口流出などが続き、将来的には自治体の存続自体も危ぶまれる状況にある。そのような中で、ふるさとを愛し、様々な形で地域に貢献できる人材を育成することは、町や町民全体の切実な願いであり、学校に課せられた重大な使命である。
具体的には、海洋教育の視点を付加したESD、SDGsを柱に、新潟県海洋教育に係わる活動、SDGsに係わる活動を行った。

① 新潟県海洋教育に係わる活動
7月、新潟県の上越フィッシングセンターにおいて、海洋教育を行った。まず、只見と海の関係について整理し、只見の雪と海の関係、生物は海からやってきた、海からの高さ、只見の川はどのように流れているのか(どの川と合流するのか)などの調べ学習を行い、只見と海は結びついているという点に気付かせた。
只見を流れている川と海はつながっているという視点から事前学習を行った。海岸には、どのようなゴミが落ちているかを予想し、どのように漂着したのかを予想した。海岸には残念ながら多くのゴミが落ちており、地域の人が出してしまったゴミばかりでなく、漂着してきたゴミ(漂着ゴミ)がほとんどということが分かっている。漂着ゴミは特定の地域に集中して大量に流れ着くという特性(海流、風、地形や向き)があるため、漂着ゴミを拾う活動を通して、自分の予想が正しかったかを確認した。

 ② SDGsに係わる活動
 身近に行われているSDGsの理解を深めるための活動を行った。全校生徒対象に、キリバス代表理事のケンタロ・オノ氏を招いての講演会を行った。気候変動により、深刻な影響を受けているキリバスについて、地球温暖化と二酸化炭素排出量の関係から分かりやすく説明をしていただいた。今の自分は何ができるかを考える良い機会となった。また、SDGs17の目標について考える機会を確保し、今自分ができる取組について宣言する活動を行った。また、新聞記事の切り抜き記事を集め、取組を紹介する新聞(SDGs新聞)作成などの活動を行い、17の目標だけではなく、169のターゲットについての意識も高まった。

来年度の活動計画

〇4月 ESD推進計画の検討・決定

・SDGs新聞の発行(全学年)

新聞記事を元に、グローバルな視点から身近にできることを提言する。

     ・ウニの飼育
海洋生物の飼育を通して、より海について考えさせるため、ウニを受精させ、成長を観察する。2019年12月から続けている。

〇6月 自然体験学習

・1年(恵みの森) 只見の自然についての理解を深める。

・2年(尾瀬)   他地域と比較して、只見をより深く知る。

〇7月 海洋教育

只見と海はつながっているという視点の元、ゴミ拾い等を行う予定。海外からのゴミが新潟県にも漂流していることを知る。

第1回学校評価(1学期の取組状況の評価)

〇9月 職場体験学習

・1年(只見町内) 只見の職場についての理解を深める。

・2年(只見町外) 他地域と比較して只見をより深く知る。

10月  文化祭
職場体験学習についての発表。

ユネスコスクールとの交流の発表予定。

12月 第2回学校評価(2学期の取組状況の評価)

〇2月 只見雪まつり

・1年(雪像づくり)地域の一員として、地域に貢献する。

〇3月 令和3年度のESD推進計画の検討