2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

主に総合学習を中心にご報告させていただきます。
中学1年生:コロナで数ヶ月間かえも見えない状況の中で不安だった。6月の学校再開と共に、「自分の生まれてきたときのこと」や、「自分の名前の由来」などを調べて互いに聴きあい、それぞれが、かけがえのない存在として生まれてきたのだということを共有した。後半期には、各ホームルームでの現場の課題に合わせて、発達障害についてや、人の多様性、LGBTについてのワークショップを開始し、後日、「自分たちの学級は本当に多様性を大事にみんなで支え合える場所になっているか」など振り返りを行った。

中学2年生:5つの学級ごとに、湘南の各地にフィールドワークを展開。藤沢の野菜農家・畜産農家の努力、観光地箱根を支える人々の願い、また、山北の共和地区の環境やひつ人のつながりを育てる取り組み、中華街の活気や人気を保ち、伝統を育ててきた人々から学ぶなど、「自分たちが暮らす身近な地域に生きる人々から学ぶ」機会となった。

中学3年生:困難な状況の中であったが、広島・山口方面への「平和学習」に的を絞った2泊3日の研修旅行を実施。初日には、全員で原爆資料館を訪れ、被爆者の話を聴く。翌日は、ホロコースト記念館、毒ガス兵器を作っていた島、岩国基地と共に暮らす住民の方々、広島平和公園碑めぐりなど、コース別のフィールドワークを実行した。年明けには、オンラインで研修旅行を振り返りながらの平和学習DAY.環境活動家や、WFP協会、被爆者団体協議会の方、戦場ジャーナリストなどをお呼びし、これも各分科会に別れて、講演と討論を行った。

高校1年生:「人間らしく生きられる社会や環境」について考えるフィールドワークを、多方面で実施した。食品ロス問題、海洋プラスチック問題、性の多様性や、青年期の生きづらさ、コロナの中での格差や貧困、持続可能な地域づくりの工夫など、テーマは多様であった。これらの活動の延長上に、「自分たちの日頃の学習・授業を振り返ってみたい」というクラス委員会企画が立ち上がり、文字通り「授業への要望」「自分たちの学びへの主体性を問い直す」など、学びの主人公としての自覚が芽生え、教員とも意見交換するという機会が生まれたことは特筆したい。

高校2年生:全学年のリーダーとして、コロナ禍での体育祭、学園祭を、企画運営。学校との協議会を繰り返しながら、感染防止策を徹底しながらも、「全学園生が楽しめる企画」を「どうしても後輩たちに伝えねば」と奮闘した。ただ残念なことに、半年かけて準備してきた研修旅行は全て実施不能となり、彼らの1年間は「後輩たちにつなげる大切な生徒会行事の実現」に捧げられることとなった。

高校3年生:登校再開とともに、総合委員会が立ち上がり「コロナ禍で、自分たちは何を考えるべきか」と検討。8月初旬の1日を使って、医療・教育・経済・社会保障などの面から、今の社会を見つめる分科会を実施した。総合学習委員のプレゼン問題提起に始まり、各分科会ごとに意見交換や討論が盛り上がった。年度末の卒業式は、「せめて自分たちらしく!!」と、受験を終えた諸君が校舎内の飾り付けやメッセージ動画を作成。無観覧・オンライン配信の式とはいえ、感動的な卒業式となった。

この他にも、フェアトレードチョコレートの販売や、ゼロウェイストキッチンに取り組むフレンチシェフ協力のもと、カフェテリアでは、地元の有機野菜や、健康な肉を使ったサンドウィッチ販売を開始。個別包装をやめて、リユースランチボックスを使用するなど、環境やエネルギー、ゴミの問題も考慮した食育の取り組みとなった。食育では、毎年のクラスランチを弁当スタイルで実施。栄養と食の安全について学習した。さらには、若手教員の発案により、「海洋プラスチック問題」のランチタイム学習会が実施され、カフェテリア弁当BOXのリユース化を実現した。

以上、詳細については、湘南学園中学校高等学校 企画主任有薗和子までお問い合わせください。

来年度の活動計画

*前年度同様、各学年の総合学習を軸にEDSを学年展開。

*前年同様、食育の推進。今年度は、中1のみでなく各学年での食育講座や、ランチを企画予定。

*コロナだが、「第一回 中3海外研修旅行 inカナダ・バンクーバー 」実施予定。

*あたらにESDツアーを計画予定 自然体験や、地域の持続可能性に関わるテーマを設定したい。