2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, その他の関連分野

本校は、「豊かなかかわりで、生きる力を育む学校」を理念として、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野のうち、「異文化学習および文化の多様性と文化遺産の尊重」を通して、「何事にもすすんで取り組む」力の育成を目標とした。
昨年度に引き続きコロナ禍ではあるが、密を避けて活動できるスタイルに変えることができるものについては、できるだけこれまでの取組を踏襲する形で実施してきた。そのため、ESDカレンダー(ESD年間実施計画)に明記されている取組内容を中心に、以下のような活動を行った。

① 米、野菜の栽培活動(全学年)
学区域の人材を生かして、バケツ稲による栽培活動に取り組んだ。種籾の植え付けから、水やり、雑草取りを経験、収穫、乾燥、脱穀、精米に至るまで取り組      み、コロナ禍のため、各家庭に持ち帰って食すことにはなったが、一貫した活動ができた。また、ミニトマト、ナス、キュウリ、ピーマン、キャベツ、ジャガイモ などの野菜を学年ごとに育て、収穫し、持ち帰って食することで、自らの手で食料を生み出す喜びを味わわせる「食育」を実践した。

② 通学区域内地域の自然環境学習(低学年)
近隣の公園等に出掛け、春夏秋冬の植物や野鳥等を観察したり、木の実を採取して持ち帰り、図画工作の素材として活用したりした。

③ 世界文化遺産に関する学習(中学年)
近隣の図書館や体験学習館等を生かして調べ学習等に取り組んだ。また、地図の見方について、近隣の大学の専門家を講師として招聘し、指導していただいた。グローバルな視点を身に付けることができた。

④ 福祉体験学習(中学年)
市社会福祉協議会や展示活動団体等による車いす・白杖体験や点字・手話体験等を実施し、将来における福祉とのかかわりを考え深める活動を実施した。

⑤ 環境学習の発表・ポスター応募(中・高学年)
水の再生やごみのポイ捨て禁止や資源のリサイクル等に関わる学習を通して、ポスターや新聞、日誌を作成し、表彰された。

⑥ 学校とPTA、近隣大学等の協力連携による防災体験学習(全学年)
近隣の専門家を講師として招聘し、AEDの使い方やけがの手当てについてや、「3.11を忘れない」、「東京の防災」等の冊子を参考にした、災害時に備えた体験学習を実施した。

⑦ 外国語文化との出会い(全学年)
地域人材や保護者人材、市の支援により近隣の外国語履修の大学生を活用し、外国語による外国の文化や本の紹介、歌やスポーツの実際に付いて調べ、発表する活動を実施した。

⑧ 募金活動・書きそんじハガキ・キャンペーン活動(全学年)
食糧危機に瀕している世界の子供たちに手を差し伸べる募金活動や、世界寺子屋運動の一つである書き損じハガキ回収活動に、全校を挙げて取り組んでいる。年賀状の時期を過ぎ、現在、回収物を取りまとめているところである。

⑨ 平和・人権の尊重
ユネスコ大会で、ユネスコ担当者が、他校や他地区の活動や実践等に付いて研修したことを教職員研修に位置付け、授業改善の工夫を目指した。

来年度の活動計画

ウィズ・コロナにシフトしていく世の中にあって、学校行事、地域行事を精選し、対応する時期に来ている。間隔を開け、人数を絞り、数回に分けて実施するなどして、講演やコンサートを招致している。閉鎖的な社会から脱却し、少しでも笑顔になり、楽しい学校を取り戻す契機となるよう、本取組を活かしていきたい。

「植物の生育」では、食べるだけでなく、見て心を和ませる草花を育てることに対象を広げ、校地を華やかに彩ることができるよう計画している。家庭科の調理実習の再開も見込んで、「調理」による技術の習得、友達と仲良く料理を作り上げるコミュニケーションの育成につなげていきたい。

また、コロナ禍から学ぶこととして、「人」として生きる意義を見出し、行動力を取り戻し、積極的に活動する「回帰」の取組を充実させていきたい。