2018年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 気候変動, エネルギー, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 世界遺産・地域の文化財等, 食育
本校は、「地域に根ざし、持続可能な未来を切り拓く児童の育成~ESDの日常的な実践を通して~」をテーマとし、ESD日常的な実践の中で、「多様な観点から考え、見通しを持ってよりよい解決策を考える力」「気持ちや考えを交流させ、協力して取り組む態度」「さまざまな人や社会、自然などとのつながりを尊重する態度」「よりよい未来をめざし、その実現に向けて主体的・計画的に取り組む態度」の育成を目標とした。
具体的には、①日常の教育活動の中での実践、②地域に根ざした題材から課題を見付け、調べ、表現する学習の展開、③授業以外の場でのESDの推進を行った。
また、11月20日(水)、福島県ユネスコ活動研修会において、本校のユネスコスクールとしての歩み、本校のESD、取り組み、これまでの成果と課題を発表した。
① 日常の教育活動の中での実践
本校では、各教科等の目標を達成するための学習活動を通して、ESD
で育む力を育成するため、次のような方法により実践している。
1) 単元本来の目標に、ESDの目標を加えた「単元の目標」を設定
し、それを実現するための学習を意図的・計画的・日常的に行うこと
2) 「ESDの視点に立った学習指導で重視する能力・態度」を再構成
し、「生きる力」との関連を示し、実践すること
3) 学級ごとに、「ESDカレンダー」を作成し、教科・教材のつなが
りを意識して学習の構想を練り、反省・改善をすること
② 地域に根ざした題材から課題を見付け、調べ、表現する学習の展開
1・2年生の生活科においては、自分たちの住む地域を見て歩き、その
様子や働く人について多くのことに気付くことをねらいに学習してきた。
第1学年ESD(生活科)「じぶんでできるよ」、第2学年ESD(生活
科)「みんなでつかうまちのしせつ」
3年生以上は、第3学年ESD(社会科)「はたらく人とわたしたちのく
らし『店ではたらく人』」、第4学年ESD(総合的な学習の時間)「や
っぱりすごいぞ!白方Ⅰ」、第5学年ESD(総合的な学習の時間)「外国
へ発信Ⅰ~白方から世界へ~」の校内授業研究会などを行った。第6学年
は、11月16日(金)、度第4回ESD研究発表会で総合的な学習の時
間「世界のために何ができる?~白方ができること~Ⅱ(Rice
Project)」を公開した。外国との交流のビデオレター作成にむけて、児童
の意見交流を通して改善を図ることを授業のポイントとして、麻布教育研
究所所長(須賀川市学校教育アドバイザー)の村瀬 公胤 様に指導助言を
いただき、研究協議会を行った。
③ 授業以外の場でのESDの推進
1) 本校は、福島県が進める福島議定書(二酸化炭素排出量の削減目標
を定め、児童等と教職員が一体となった温暖化対策への取組を推進
し、環境配慮意識の醸成を図ることを目的とする)に締結し、節電・
節水に取り組んだ。
2) 児童会の運営委員会が、PTA・地域の協力をえて、エコキャッ
プ、プルタブの回収、ユネスコ協会の世界寺子屋運動への取り組みを
した。
3) 白方サイエンスクラブの活動の一つに、科学的な視点でESDを学
ぶための朝の放送「おもしろ理科だより」を行い、全校児童の興味・
関心を喚起した。
来年度の活動計画
平成30年度の活動を反省し、成果と課題を明らかにしていく。ESDを学んで子どもたちは自然、環境や生き物、外国のことに興味を持ち、気づき、考えるようになり、主体的な学習態度が育ってきている。保護者、地域の方は子どもたちの活動に理解と協力(エコキャップ集め、廃品回収、など)をし、職員は、持続可能な社会づくりへの理解(おもしろさ、大切さ)が進んでいる。
課題として、子どもたちの相手意識を持って伝えることやほかの考えを取り入れてよりよい解決策に結び付けようとする力には個人差が大きく、ESDで育む力の評価の数値化は難しく、様々な方法で評価を行う必要がある。
次年度の実践研究の方向性について共通理解・確認し、協働実践として、11月(予定)の第5回ESD研究発表会に向けて校内授業研究会を重ね(1学年1授業)、実践の継続・改善をしていく。子どもたちが選び、子どもたちがつくる、子どもたちが考え直す、子どもたちが表現するESD教育-主体的、対話的で深い学びの教育を中学校区での取り組みとして推進していきたい。