2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本校は、「地域に根ざし、持続可能な未来を切り拓く児童の育成~ESD・SDGsを見通した指導~」をテーマとし、ESD日常的な実践の中で、「多様な観点から考え、見通しを持ってよりよい解決策を考える力」「気持ちや考えを交流させ、協力して取り組む態度」「さまざまな人や社会、自然などとのつながりを尊重する態度」「よりよい未来をめざし、その実現に向けて主体的・計画的に取り組む態度」の育成を目標とした。
具体的には、①日常の教育活動の中での実践、②地域に根ざした題材から課題を見付け、調べ、表現する学習の展開、③授業以外の場でのSDGsの推進を行った。
また、10月29日(金)において、本校のユネスコスクールとしての歩み、本校のESD、取り組み、これまでの成果と課題を福島ESDコンソーシアムで発表した。

今年度は、4・5・6学年が総合的な学習の時間において「広がる・繋がる・私たちの食」という題で学校と地域、行政と繋がることで産学官連携を図ることができた。この学習活動を活かし、産学官連携のパネルディスカッションを行った。

この実践において「ふくしまSDGs大賞」福島ブロック会長賞を受賞。

① 日常の教育活動の中での実践
本校では、各教科等の目標を達成するための学習活動を通して、ESDで育む力を育成するため、次のような方法により実践している。
1) 単元本来の目標に、ESDの目標を加えた「単元の目標」を設定し、それを実現するための学習を意図的・計画的・日常的に行うこと
2) 「ESDの視点に立った学習指導で重視する能力・態度」を再構成し、「生きる力」との関連を示し、実践すること
3) 学級ごとに、「ESDカレンダー」を作成し、教科・教材のつながりを意識して学習の構想を練り、反省・改善をすること
4) スクール・ホームアプローチシートを作成することで、教育活動全体にもSDGs・ESDが関係してことを可視化してまとめた

② 地域に根ざした題材から課題を見付け、調べ、表現する学習を行い、白方・須賀川地域を見て歩いたり、現地の方にインタビューしたりして、地域に関して多くのことに気付くことをねらいに学習してきた。また、地域に根ざした課題・学校生活の中でのSDGsを学校全体で共有することができた。

③ 授業以外の場でのESD・SDGsの推進
児童会の運営委員会が、PTA・地域の協力をえて、エコキャップ、プルタブの回収、ユネスコ協会の世界寺子屋運動への取り組みをした。また、各員会がSDGsの取り組みを考え実践した。

ホールスクールアプローチ・デザインシート

学校生活の中のSDGs

来年度の活動計画

2021年度の活動を反省し、成果と課題を明らかにしていく。ESD・SDGsを学んで子どもたちは自然、環境や生き物、外国のことに興味を持ち、気づき、考えるようになり、主体的な学習態度が育ってきている。保護者、地域の方は子どもたちの活動に理解と協力(エコキャップ集め、廃品回収など)をし、職員は、持続可能な社会づくりへの理解(おもしろさ、大切さ)が進んでいる。
課題として、子どもたちの相手意識を持って伝えることやほかの考えを取り入れてよりよい解決策に結び付けようとする力には個人差が大きく、ESD・SDGsで育む力の評価の数値化は難しく、ポートフォリオ評価など様々な方法で評価を行う必要がある。また、異動等により、教員間での温度差もあるように感じる。
次年度の実践研究の方向性について共通理解・確認し、協働実践として、福島ESDコンソーシアムに向けて校内授業研究会を重ね(1学年1授業)、実践の継続・改善をしていく。子どもたちが選び、子どもたちがつくる、子どもたちが考え直す、子どもたちが表現するESD・SDGs教育-主体的、対話的で深い学びの教育を中学校区での取り組みとして推進していきたい。
また、各学年で本校のキーワードとしている「地域愛・共生社会」の軸となるSDGsのターゲットを取り入れ、児童学校職員も含め、より多くの人に行動してもらうように提案・行動し続けていきたい。そして、学校だけでなく、地域社会の様々な人たちと一緒に学びあい、地域に開かれた学びを継続して行えることを意識していきたい。