2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 持続可能な生産と消費, その他の関連分野

本校は,「たくましく心豊かな地球市民」を学校理念として,ESDの活動を据えることを具現のためのてがかりと捉え,ESDの実践を通してこどもに内在する自己表現力・課題探究力・社会参画力を視点におき,こどもの学びの姿を追った。

具体的には,教科の等の総合化を柱に,①環境に係わる活動,②文化多様性に係わる活動,③持続可能な生産と消費に係わる活動,④その他関連分野に係わる活動を行った。

① 環境に係わる活動

地域の文化財を大切にし,郷土を愛する生徒を育むために,国内外からたくさんの観光客が訪れる松本の街のシンボル「国宝松本城」の本丸や外堀の落ち葉はきを目玉にしている。 また,住みよい環境を持続できる生徒を育むため,生徒会を中心に有志を募り,学校内の環境整備,各種活動を推進した。

② 文化多様性に係わる活動

普段の生活が地球規模の問題を捉えるカギであることを実感できるように,コロナ禍で感じた「つながり」とは何か,学校目標の「地球市民」とはどのような人物のことをさすのかを,年間通して違学年の小グループで集会を実施した。一人一人の身近な行動がカギであることを自覚できるように,生徒会活動を通してどんな人物を想像するのか話し合ったり,「地球市民」という言葉に込められた当時の人の思いにふれたりする中で,これからの生き方について考える機会とした。

③ 持続可能な生産と消費に係わる活動

全校生徒がユネスコスクールの生徒であることをさらに自覚できるために,学校行事や生徒会活動において,SDGsの17の項目とのつながりを意識し,各委員会が主体となって,各種活動を企画・推進した。

④ その他関連分野に係わる活動

地域への誇りと愛着や「持続可能な社会」づくりへの担い手を育んだり,自分の生き方を問い続けることができるようにしたりするために,学級単位で3年間を通して総合的な学習の時間を,実社会や実生活の中から問いを見いだし,探究的な見方・考え方を働かせ,主体的・協働的に課題をよりよく解決していく時間としている。また,SDGsの17の項目とのつながりを意識し活動を推進している。

来年度の活動計画

「たくましく心豊かな地球市民」の具現のために,自己表現力・課題探究力・社会参画力が発揮されるためのカリキュラムの開発の推進を継続していく。その際,幼小中一貫教育を展開していることを活かし,学校園としての12年間にわたる生徒の学びについての成果と課題をまとめていく。

次年度も,SDGsの17の項目の目標と生徒会活動や総合的な学習な時間がどのような関連性があるのかを考え,17の目標を意識して生活できるようにする。また,1~3年時の宿泊行事の目的の一つにESDの視点を盛り込み,持続可能な社会の実現のために系統立てて展開していくことを継続していく。

コロナ禍でも国内外のユネスコスクールとの交流を強化するために,オンラインでの交流など工夫していく。