2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 持続可能な生産と消費, エコパーク, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

校は,「たくましく心豊かな地球市民」を学校理念として,ESDの活動を据えることを具現のための手がかりと捉え,ESDの実践を通して生徒に内在する自己表現力・課題探究力・社会参画力を視点におき,生徒の学びの姿を追った。具体的には,教科等の総合化を柱に,①環境に係わる活動,③持続可能な生産と消費に係わる活動,③エコパークに関する活動,④グローバル・シチズンシップに係わる活動を行った。

① 環境に係わる活動

地域の文化財を大切にし,郷土を愛する生徒を育むために,国内外から多くの観光客が訪れる松本の街のシンボル「国宝松本城」の本丸や外堀の落ち葉掃きを中心にしている。また,住みよい環境を持続できる生徒を育むため,生徒会を中心に有志を募り,学校内の環境整備,落ち葉掃きなど各種活動を推進した。

② 持続可能な生産と消費に係わる活動

全校生徒がユネスコスクールの生徒であることをさらに自覚するために,学校行事や生徒会活動において,SDGsの17の項目とのつながりを意識し,各委員会が主体となって,各種活動を企画・推進した。

③ エコパークに係わる関する活動

地球規模の気候変動や普段体験することのできない環境での生態系を学ぶことで,日常生活について再度感謝の気持ちをもつことができるよう,志賀高原ユネスコエコパークでのトレッキングツアーを実施した。

④ グローバル・シチズンシップ教育に係わる活動

地域への誇りと愛着や「持続可能な社会」づくりへの担い手を育み,自分の生き方を問い続けることができるよう,学級単位で3年間を通して行う総合的な学習の時間を,実社会や実生活の中から問いを見いだし,探究的な見方・考え方を働かせ,主体的・協働的に課題を解決していく時間としている。また,SDGsの17の項目とのつながりを意識して活動を推進している。本年度はさらに「地球市民集会」と題した時間を設け,総合的な学習の時間における各学級での探究的な学びを,小グループで共有し合い,自分たちの学級の取組を振り返ることで,新たな視点で活動内容を再構成し,視野を広げた。

来年度の活動計画

「たくましく心豊かな地球市民」の具現のために,自己表現力・課題探究力・社会参画力が発揮されるためのカリキュラム開発の推進を継続していく。その際,幼小中一貫教育を展開していることを活かし,学校園としての12年間にわたる児童生徒の学びについての成果と課題をまとめていく。
次年度も,SDGsの17の項目の目標と生徒会活動や総合的な学習の時間がどのような関連性があるのかを考え,17の目標を意識して生活できるようにする。また,1~3年時の宿泊行事の目的の一つに,ESDの視点を盛り込み,持続可能な社会の実現のために系統立てて展開していくことを継続していく。
コロナ禍でも国内外のユネスコスクールとの交流を強化するために,オンラインでの交流などを工夫していく。