2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

気候変動, エネルギー, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 食育

本校は「社会に貢献する人を育てる」を学校理念として,ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して,社会に目を向け,社会の中の自分の立ち位置を知り,実際に行動できる力の育成を目標とした。
具体的には環境教育(食育含む),人権教育を柱に,①地域の自然に係る活動 ②給食や京野菜に係る教育 ③人権に係る学習を行った。
① 地域の自然に係る活動
校区に流れる高瀬川を題材に,水質や生態系,歴史,環境保全の取組について調べた。活動にあたっては,実際にフィールドワークに出かけたり,南部まち美化事務所に協力いただいたりして水質調査を行った。また,地域の高瀬川保勝会の方に来ていただき,高瀬川の環境を守る取組など,お話を聞かせてもらった。
また,高瀬川の歴史から,その水運を生かして様々な物資が運ばれたことを学んだ子どもたちは,今後,地域の和菓子づくりについて調べていくことを予定している。

② 食育に係る教育
環境問題を考える上で,毎日出される食品ロスは欠かすことのできない大きな問題である。子どもたちは毎日食事をし,また,時に多くの食材を残してしまうことがある。給食指導の時間は,感謝の心と同時に,残さず食べる,自分が食べられる分だけ配膳するなど,直接環境問題を考え,行動できる絶好の機会である。毎日の給食指導を重要な環境教育と位置づけ開校当初より取組を続けてきている。
次に,5年生の総合的な学習の時間では,地元「京都」の野菜を自分たちで育て,販売する活動を行っている。その中で,京野菜の生産者や販売を担う方にゲストティチャーとして来ていただき,環境要因と特色ある野菜の生産や,地産地消の環境的メリット,旬の野菜の味や栄養価についても学んできている。

③ 人権に係る学習
毎月「なかまの日」という人権について考える日を設定し,同和問題や障害者,LGBTや男女平等に係る人権問題,いじめの問題などをテーマに学習を進めてきている。10月には各クラスで人権目標を考え,12月にはその成果を全校で共有する人権集会も開催し,子どもの人権感覚を高めるよう取り組んでいる。

来年度の活動計画

これまでの活動が良い意味で定着してきており,毎年子どもたちも楽しみにしている学習や取組が多い。その子どもたちの意欲を大切にしながら,各教科・領域において特に環境問題に視点を置いたカリキュラムマネジメントを進め,総合的な学びへと内容を充実させていく。
ただし,コロナ禍により多くの活動と外部の方と接触する機会が制限されることが続いている。状況を見極めつつ取組を進めなければならないが,リモートでのゲストティチャー招聘や遠い学校とのオンライン会議など,逆転の発想も持ち,臨機応変に活動の充実を図っていきたい。