2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等

本校は、2012年(平成24年)にユネスコスクールに認定され「地域を愛し、夢をかなえる若人の育成」を学校理念とし、ESDを地域における探究学習として取り組み、環境問題や世界遺産・地域の文化財、持続可能な地域づくりに関する教育などに取り組んでいる。具体的実践として、地域の課題解決学習と世界遺産理解や地域の文化財等に係る活動をとおして、公共の精神や地域のリーダーとして社会の形成に参画する態度と「持続可能な社会」を実現できる人材の育成を図っている。
①地域における課題解決学習
1年次の「総合的な探究の時間」において、小グループにわかれた体験活動を通して地域の自然・地理・歴史・文化・産業について学び、高校生向けのガイドブックを作成して地域の魅力や現状、課題についてまとめた。また2年次の学校設定科目「ふるさと学」では、地域の関係者の協力を得て地域の観光について理解を深め、その課題等を考察した。同じく学校設定科目「まちごとキャンパス学習」では、毎週1回、1年をかけて町内の事業所において就労体験を行い、地域理解をさらに深めた。さらに3年次には科目「地域デザイン」の学習の一環として、「高校生一日温泉」と称し地域の温泉施設の運営を行い、地域の方と触れ合いながら地域の抱える課題を理解するとともに、その解決に向けた実践に取り組んだ。
②世界遺産・地域の文化財等に活動
1・2年生97名の生徒が世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」の保全活動(「島根中央高校石見銀山クリーン活動」)に取り組んだ。石見銀山世界遺産センターで「石見銀山遺跡とその文化的景観」の概要についてDVD鑑賞およびジオラマを見学した後、大森代官所跡(石見銀山資料館)周辺の除草・清掃活動に取り組んだ。清掃活動は、大田市教育委員会やNPO法人「石見銀山協働会議」の協力を得て行った。また、清掃後は大森町内を散策し「石見銀山遺跡とその文化的景観」を見学するなどし、理解を深めた。

来年度の活動計画

来年度も今年度同様、地域の課題解決型学習、世界遺産理解や地域の文化財等に係る活動を実施していく予定である。
「総合的な探究の時間」や学校設定科目における課題解決型学習をさらに深化させ、地域との連携を今まで以上に深めながら「地域に開かれた学校」として地域と協働した取り組みを進めていきたい。特に将来、地域に貢献できる人材の育成を目指し、町内の保・小・中・高の連携によって取り組まれる活動について検討したい。
また、教科学習・特別活動も含めた学校全体のキャリア教育を、ESDの観点から検討し構築していきたい。