2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等

本校は、2012(平成24)年にユネスコスクールに認定され、「地域を愛し、夢をかなえる若人の育成」を学校理念として、ESDを地域における課題解決型学習や探究活動として捉え、環境問題や世界遺産・地域の文化財等に関する教育などに取り組んでいる。具体的実践である地域の課題解決型学習と世界遺産理解や地域の文化財等に係わる活動を通して、公共の精神や地域のリーダーとして社会の形成に参画する態度と「持続可能な社会」を実現できる人材の育成を図っている。

①地域における課題解決型学習

1年次の「総合的な探究の時間」において、小グループに分かれた体験活動を通して地域の自然、地理、歴史、文化、産業について学び、高校生向けのガイドブックを作成して地域の良さや現状、課題についてまとめた。また2年次の学校設定科目「ふるさと学」では、地域住民や関係機関と協働しながら高校生が企画運営する地域住民対象のサロンを、空き店舗を利用して開設し、少子高齢化や商店街の活性化という課題の解決について考察した。同じく学校設定科目「まちごとキャンパス学習」では、毎週1回、1年をかけて町内の事業所において就労体験を行っている。さらに3年次には科目「地域デザイン」の学習の一環として、地域の温泉施設の高校生による一日運営を行い、地域の方とふれ合いながら地域の抱える課題の認識とその解決へ向けた実践に積極的に取り組んだ。

②世界遺産・地域の文化財等に係わる活動

1年、2年の103名の生徒が世界遺産である「石見銀山とその文化的景観」の保全活動(「島根中央高校石見銀山クリーン活動」)に取り組んだ。石見銀山世界遺産センターで「石見銀山とその文化的景観」の概要と成り立ちについて講義を受けた後、代官所跡(石見銀山資料館)周辺の除草・清掃活動に取り組んだ。清掃活動は、大田市教育委員会やNPO法人「石見銀山協働会議」の協力を得ながら、大田市立大森小学校全校児童と協働して行った。
③その他
・国際ユース作文コンテスト応募

来年度の活動計画

来年度も今年度同様、地域の課題解決型学習、世界遺産理解や地域の文化財等に係わる活動を実施していく予定である。

総合的な探究の時間や学校設定科目における課題発見解決型学習を深化させ、地域との連携を今まで以上に図りながら「地域に開かれた学校」として地域と協働した取り組みをすすめたい。特に将来、地域に貢献できる人材育成を目指し、町内の幼保、小、中、高の連携によって取り組まれる活動について検討したい。

また、教科学習・特別活動も含めた学校全体のキャリア教育において,ESDの視点からの検討と構築を継続したい。