2018年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 環境, 国際理解, 平和, 人権
本校は、「夢を形にする 夢が形になる」を活動テーマとして、ESDを各教科・領域の学習の根底に流れる理念と捉え、ESDの実践を通して未来の自分を予想し、実現に向けて行動する実践力の育成を目標とした。
具体的には、人権・平和、福祉、生物多様性を柱を、①人権・平和に係わる活動、②福祉に係わる教育、③生物多様性に係わる学習、④国際理解に係わる学習を行った。
① 人権・平和に係わる活動
6年生は、国語科の「平和の砦を築く」の学習内容と長崎方面の修学旅行でのフィールドワークをリンクさせ、総合的な学習の時間で平和に関する学習に取り組んだ。文書資料やインターネットを利用して過去の戦争や原子爆弾に関する被害などの調べ学習を行い、戦争による人権を無視した非人間性や平和の大切さに気付かせた。そして、全校児童による千羽鶴を作成し、修学旅行の際に世界の恒久平和を願い、長崎原爆死没者追悼平和祈念館における平和集会で献納した。
② 福祉に係わる教育
4年生は、総合的な学習の時間で自分の夢や希望に向かって考える「生き方のデザイン学習」に取り組んだ。視覚障害の盲導犬ユーザーの方、手の機能不全の方、聴覚障害の方や車椅子ユーザーの方の話を聞き交流を通してバリアフリーの大切さを実感する体験をした。また、障害がある人も色々な夢を持ち、喜びを感じ、人間らしく生きていることを学んだ。そして、お互いが気持ちよく一緒に暮らすために、どんな気遣いが必要であるかについて考えた。
③ 生物多様性に係わる学習
本校にはホタル飼育舎があり、ホタルの人工飼育を35年以上続けている。
ホタル環境委員会の児童が地域の指導者と一緒にホタルの世話をして、初夏に保護者や地域の方にもホタル鑑賞会を開き、数十匹のホタルの乱舞を観察することができた。
また、3年生は、理科の発展学習で地域の方をGTとして招き、ホタルの一生について学習し、自分たちの手でホタルの幼虫を人工川に放流する体験を行った。子どもたちは、きれいな水が流れる川や自然の土壌がなければホタルが育たないことを知り、これらの体験を通して人間と他の生き物が共存する世界の大切さに気付いた。
④ 国際理解に係わる学習
本校は、北九州市の交流事業の一環としてウェールズのウィットチャーチ校との交流を2018年度より行っている。昨年度は、6年生がビデオレターで、お互いの地域の様子や学校の様子を伝え合った。今年度は、5年生で個々人が自分の名前(日本語で)や趣味などの簡単な紹介の手紙のやり取りを行っている。先方から届いた英文の手紙を、近くの大学生の協力を得て読み、返信を近隣の大学教授の支援を受けながら英文で書いた。った。
また、5年外国語の授業の中で、世界各地の中から自分の好きな場所や有名な景色や食べ物などを調べ、お互いに英語で会話して紹介する活動を行った。
来年度の活動計画
来年度は、6年は平和に関する学習、国際理解学習に取り組む。ウィットチャーチ校との交流を更に進め、ITを活用した通信も考えてみたい。
4年の「生き方デザイン学習」も良い取組なので、今後カリキュラムの中に4年生において障害を持った人たちとの交流等を経験する活動を取り入れていきたい。
ホタル飼育については継続し、更にホタルの数が増えるように努力する。また、地域との関わりが少なくなってきているので、地域方々と共に活動する部分を増やしていく。
併せて、生物多様性では、地域の公園の昆虫や野鳥についての学習をしていく。