2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費

本校は、「勤労と創造」を学校理念として、ESDを具体的行動の目安と捉え、ESDの実践を通して、自己実現と社会貢献を実現できる人材の育成を目標とした。
具体的には、国際理解、環境、平和を柱に、①各種研修旅行を活動場面とし、②国際理解に係わる学習、③平和に係わる学習、④ボランティアに係わる学習を行った。

①各種研修に係わる活動
本校では、学年毎での宿泊行事である中学1年次の農業体験、中学2年次の広島平和学習、中学3年次のオーストラリア異文化体験、高校1年次のシンガポール研修・セブ研修(選択)、高校2年次のSDGs教育旅行(必修選択)、高校3年次の東北研修と一連の活動を通し、SDGsで目標に挙げられている項目を意識したプログラムとしている。
特に、高校2年次の教育旅行においては、それぞれのコースでSDGsについて理解する活動や職業人との対話といった事前学習、および学びの成果を新聞という形で表現する事後学習を行い、生徒自らのキャリアとSDGsを深く結びつけた。

②国際理解に係わる教育
アメリカやオーストラリア姉妹校との20年以上の相互交流を通し、訪問する際には、単なる自己紹介のレベルではなく、自分たちが直面している問題(汚染、渋滞、SNS、人とのつながりなど)点の中にある課題をみつけ、解決に向けた必要な項目を見つけ、具体的なアクションを検討し、自分の役割を考える。

③平和に係わる学習
自国を知る意味で、農業体験および広島平和学習における活動を通し、日本の歴史、現状を再認識する。社会がより多文化化する中、異文化への理解や敬意を深めることに加え、自国の習慣、伝統、価値観を伝え、情報共有の大切さ・敬愛の精神を学んだ。

④ボランティアに係わる学習
生徒会やJRC部を中心に、東北地方の復興や災害があった地域への支援、「服のチカラ」プロジェクトを通じた難民への支援、「世界寺子屋運動」を通じた発展途上国への支援などに取り組んだ。2020年の東京オリンピック・パラリンピックで、言葉の壁のある外国人の方々へのサポートを実施するため、必要な講座を実施した。ボランティアを通し、人への手助けが、自分の行動への気づきにもなり、社会貢献になることを気づく。

来年度の活動計画

・宿泊研修 国内 沖縄と北海道、海外 アメリカとオーストラリア姉妹校
高校2年次の研修活動にSDGsの目標を掲げ、一連の活動を行う意義、また、地域の特性を深掘りするために、活躍する大人からの講義を事前学習として実施。同時に問題点を可視化し、問題解決のプロセスを学ぶ。達成するメリットを事後学習でも再認識し、次につなげる発表の場をもち、継続的な研修とする。

・服のチカラプロジェクト
発展途上国に送るこども服を回収する中で、地元地域との交流を深める。また、国際問題や環境問題に関心をもつだけでなく、服のチカラを知り、自分にもできる社会貢献があると気づくきっかけとする。

・世界寺子屋運動
書き損じはがきの収集を通じて、自らの身近なモノと小さな行動が、発展途上国における教育問題の解決に資するという視点を持つ。

・手話講座を通しての福祉教育
中学1、2年生では障害を持っている方と継続的に触れ合う中で、健常者との違いを知る中で、福祉の必要性を感じる。3年生では劇を0からつくりあげ、発表の場で自己表現力を高める。一連の活動を経験した深みを活かせるように、各々に活躍の場を与え、ものごとを自分事として捉えられる人材育成の場とする。