2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費

本校は、校訓である「勤労と創造」を学校理念として、ESDを教育における具体的な行動の指針と捉え、ESDの実践を通して自己実現と社会貢献を実現できる人材の育成を目標とした。
具体的には、国際理解、環境、平和と人権を柱に、次の取り組みを行った。

① 国際理解を深める活動
コロナ禍により、例年行っているアメリカやオーストラリアの姉妹校との相互訪問や、フィリピンやシンガポールでの研修プログラム等を行うことは叶わなかったが、外国人講師を招いての校内イングリッシュキャンプや、日本ユネスコ協会連盟による世界寺子屋運動についての講演会、国連UNHCR協会による難民支援についての講演会等を実施したことにより、国際社会への関心を高め、平和や人権についても考えを深めた。

② ボランティア活動
昨年度に続き、ユネスコスクール委員会や生徒会を中心に、ペットボトルキャップや書損じハガキの回収、ユニクロによる「服のチカラ」プロジェクトへの参加等のボランティア活動を行った。さらに今年度は、国連UNHCRによる難民支援のための動画作成プロジェクトに参加したり、JRC部が大学生や保護者とも協力してフィリピンに支援物資を送ったりするなど、新たな取り組みも行った。これらの活動を通じて、コロナ禍においても、一人一人の行動が社会貢献に資することを理解した。

③ 持続可能な開発目標(SDGs)に係わる学習
「総合的な探究の時間」においては、持続可能な開発目標(SDGs)を探究活動の中心に据えてカリキュラムを構築した。持続可能な開発目標(SDGs)を学習した上で、様々な社会課題について生徒同士が協働して考察し、表現する活動を通じて、国際的な課題についての興味・関心を高めるとともに、地球社会の一員としての自らのキャリアに対する思索を深めた。加えて、高校2年生の一部クラスでは株式会社マイナビによる「キャリア甲子園」への参加を通じて、持続可能な企業活動や、防災と街づくりといった課題に取り組み、実社会の事象に根差した学びの機会を得た。

来年度の活動計画

① 宿泊研修
高校2年生の研修活動(沖縄・北海道)にSDGsの目標を掲げ、問題解決のプロセスを学ぶ。達成するメリットを事後学習でも再認識し、次につなげる発表の場をもち、継続的な研修とする。高校3年生では、2012年以来継続してきた東北研修旅行を実施し、被災地への訪問を通じて防災や命に関して考える機会とする。

② ユネスコスクール委員会活動
世界寺子屋運動や難民支援活動、「服のチカラ」プロジェクト等への参加を通じて、国際問題や環境問題に関心をもつだけでなく、自らの身近なモノと小さな行動が社会課題の解決に資するという視点を持つ。

③ 手話講座を通しての福祉教育
中学1、2年生では障害を持つ方と継続的に触れ合う中で、健常者との違いを知り、福祉の必要性を理解する。3年生では劇を0からつくりあげ、発表の場で自己表現力を高める。一連の活動を通して、物事を自分事として捉えられる人材育成の場とする。