2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 国際理解, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費, 世界遺産・地域の文化財等
○環境教育、世界遺産学習、持続可能な生産と消費、人権・平和学習としての「菜の花プロジェクト」
2010年より取り組んでいる「菜の花プロジェクト」という環境教育は菜の花を育て、油を搾って食用として使う。その時に出る油の搾りかすは畑の肥料とする。という循環型社会について学んでいる。
六条幼稚園の近くにある薬師寺や唐招提寺の灯明の火は、昔から菜の花の油を使っていることをお聞きし、子ども達が作った菜種油を灯明に使っていただくために奉納することで、歴史文化と自然、地域社会と子どもをつなぐことができるのではないかと考えて取り組んでいる。このことを指導計画に位置づけ、地域の方、NPOの方、保護者の方と協働し、実施した。
(ねらい)
① 自分たちで作った油を薬師寺や唐招提寺の灯明に使ってもらうことで、伝統を守り、受け継いできた奈良の人々の営みや心との重なりを感じる。
② 菜の花を見つめたり、触れたりする環境を準備し、毎日関わっているからこそ気付くことや、感じる思いを大切にする。
③ 大人と園児たちの交流の中で、他者を受けとめたり、疑問を解決したりしながら活動を通して「受け継ぐ」事を体験する。
(年間の流れ)
5/21 薬師寺菜の花の刈り取り
5/22 幼稚園菜の花の刈り取り
6/15 菜の花の種落し、油搾り
7/ 8 薬師寺に油を奉納
8/23 元興寺に油を奉納
9/21 菜の花の種まき
10/26 幼稚園の菜の花を移植
10/31 薬師寺菜の花の移植
10/31 唐招提寺に油の奉納
菜の花を育て、油を搾り、世界遺産の寺に油を奉納し、灯明に使っていただく。取り組みを継続し、感動することで、循環型社会を実体験として学び、また次の年へとひきつがれていくことを感じることができた。
今年度は「つながり」の大切さを学んだ。身近な世界遺産に触れることで、「六条ってすごくいいところにある」と地域に誇りを持つことにもつながり、地域の方や保護者や身近な大人とつながる中で感じるところもあった。人や地域とつながることの大切さを感じることができた。
○環境教育、エコパークとしての「染物教室」
地域の方に園庭にある自然物や家庭にあるもので染物を教えてもらった。身近なもので染められることで興味を持った。
○国際教育としての「地域の方との英会話教室」
地域に住まれている方に「英語で遊ぼう」という会を行い、遊びの中から英語に触れる機会をもった。
来年度の活動計画
○菜の花プロジェクト
31年度も継続して、菜の花を育て、刈り取り、種を落とし、油を搾り、油を奉納する、搾った油粕は肥料とし、種を植え、また継続していく。このような循環型社会について学び、世界遺産の寺に奉納し、灯明として使ってもらうことで地域について学ぶことにもつながる。また、身近な大人と園児たちの世代間交流の中で、一緒に感じたり、疑問を解決しようとする中で「受け継ぐ」ということを体験し理解する。
計画予定
5/20 薬師寺の菜の花刈り取り
5/21 幼稚園の菜の花刈り取り
6/14 種落し、油搾り
7/ 8 薬師寺に油の奉納
8月 元興寺に油の奉納
9/20 菜の花の種まき
10/25 菜の花を移植
10/31 薬師寺に菜の花を移植
10/31 唐招提寺に油の奉納
○すみおにを作ろう
菜の花プロジェクトの中で唐招提寺に行くと「すみおに」の話を僧侶に聞かせていただいた。境内の中で「すみおに」を探し、見つけることができた。園で絵本「すみおに」の話も聞き、より一層興味を持っていた。なぜここにすみおにがいるのか?どんな顔してるのかな?こどもたちがどんなふうに感じ、どんな言葉で表現するか。
来年度は瓦粘土ですみおにを作ってみようと計画している。親子で話し合って制作することで、自分たちの住んでいる地域に誇りを持つことに繋がっていくと思う。
事前に近所の鬼瓦を見たり、本や資料で調べたり、実際に見て、自分たちの「すみおに」を作りたいと計画している。