2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

「独立自彊・社会有為」を学院教育理念として掲げる本校は、学校コンピテンシーを「探究力」と定め、社会に貢献することのできる人材の育成に努めています。ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野においては、特に「地球市民」「持続可能な開発」「文化の多様性」を意識しながら、グローバル教育として、教科の枠を「こえる」、学年の枠を「こえる」、学校の枠を「こえる」、そして国境を「こえる」仕掛けを設けています。また、サイエンス教育として、モノを「つくる」、アイディアを「つくる」、価値を「つくる」、未来を「つくる」仕組みを設けています。

具体的には、中高6年間の主な探究プログラムとして、以下の取り組みを進めています。

中学 〇人間科学探究:自己理解と自己開示を通し、「共感力」を身につけます。

○SDGs探究:「エコアイランド宮古島宣言2.0」とコラボし、実際に現地を訪れます。

〇まちづくり探究:「仮説を立て、実証を行い、考察する」姿勢を育みます。

高校 〇JAXA連携プロジェクト:JAXAから与えられた8つの課題の解決に向けて提案を行います。

〇クエストエデュケーションプログラム:企業から与えられた課題の解決に向けて提案を行います。

〇社会課題解決に向けた提案プロジェクト:社会課題の解決に向けて提案を行います。

〇個人で決めたテーマにおける探究活動:課題解決に向けて個人で取り組みを進めます。

今年度は、2022年11月15日~18日に行われた中学3年宮古島学習旅行について活動報告をさせて頂きます。

沖縄県宮古島市は宮古島版SDGs「エコアイランド宮古島宣言2.0」として

〇地下水を守る。

〇家庭系ごみ排出量を減らす。

〇エネルギー自給率を上げる。

〇サンゴを守る。

〇固有種の保全。

5つのゴールを掲げ、千年続く共生の島づくりを目指しています。本校中学3年生は、昨年度に引き続き約1年間をかけて宮古島市の取り組む課題の解決に向けて探究活動を進めてきました。そして、2022年11月15日に中学3年生全員で宮古島市役所を訪れ、宮古島市エコアイランド推進課や環境貢献団体の皆さんを前にして、次の5つの提案をプレゼンテーションしました。

〇マイクロプラスチックを回収して生態系を守る提案

〇スマホアプリによるポイ捨てごみ削減の提案

〇波力発電に関する提案

〇海流発電に関する提案

〇スーパーサンゴを開発する提案

おかげさまで、行政担当者が興味を示されたり、素直に驚かれたりする提案となりました。今後は、これらのアイディアをどうアクションに落とし込んでいくかが課題となります。

 

来年度の活動計画

「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとして2025年に開催される大阪・関西万博には、「TEAM EXPO 2025」という参加型プログラムがあります。その中の共創チャレンジに本校は次の2チームが参加をしており、次年度もより質の高いチャレンジを目指して取り組みを継続していきます。

【追手門大手前SDGs LAB】

宮古島市の行政や環境貢献企業と連携しながら、SDGsを実社会に活かす学びを深めています。その学びの中で宮古島のサンゴ回復支援を目指します。都会でも身近にサンゴ観察ができるように、サンゴを校内飼育し、AI等を駆使して「増殖かつ飼育技術」を専門家の協力を得ながら、生徒主導で探究します。またARやVRの技術を駆使した仮想「宮古島サンゴの海」を現地企業等と共創し、全国の学校にSDGs目標14を教材として提供することを目指しています。これらの共創チャレンジをEXPO2025を通じて世界に発信し学校教育のSDGs加速化に挑戦します。

【Otemon Challenger (追手門学院大手前中高等学校ロボットサイエンス部)】

追手門学院大手前中高等学校ロボットサイエンス部の中高生が、SDGsを実現するために、ロボット開発によって、解決するプロジェクトです。社会問題に向き合い、ロボット開発によるプロトタイプデザインをすることによって、よりよい社会を創造するとともに、次代を担う人材育成を目指します。さらに産官学連携により、大阪のものづくり文化の再認識と国際発信に繋げたいと考えています。