2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 国際理解, ジェンダー平等, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本校は、「独立自彊・社会有為」の学院理念のもと、持続可能な社会創りの実現に向けて、中高生が(地域)社会のハブとなるようなコミュニティ創りを重点に取り組んでいる。
今年度は、昨年度から継続して行っている活動に加え、さらに外部団体とつながった活動を2つ展開することができた。
新たな取り組みの一つ目は、大阪大学人間科学研究科のMew Projectに参加し、ジェンダー平等とウェルビーイングについての研究が進んだ。Mew Projectでは、同機関が開発した生理用品の無償ディスペンサーの普及を通して、性別や年齢を問わず、日本のみならず世界各地において「タブー視」されている感すらある「月経問題」について社会全体で考える機会の創出を目指している。本校としては、健康教育部・保健体育科と連携し、これまでにない「ジェンダー平等」という切り口で「月経」について生徒のみならず、教職員も考える機会としたいと考えている。また、7月に行われた大阪大学の一般向けSDGs普及イベントでご一緒した立命館守山中高等学校とはその後も連携し、Zoomミーティングをもって各校の研究・活動の進捗状況を共有した。これを機に、他校との連携を広げていきたい。
もう一つの新たな取り組みは、官・民・学協働による防災訓練への参画である。茨木市・高齢者施設と幼稚園を擁する地域の社会福祉法人・関西大学(堺・人間健康科学部)、および地域自治会と連携しての防災訓練では、高齢者および幼児に対して、古紙を使ったスリッパ体験および蓄光テープを使ったリストバンド作りを体験するワークショップを企画・運営した。ユネスコ部の中高生は、普段プレゼンテーションには慣れているが、これまであまり接点のなかった高齢者の方、幼児の皆さんに「伝わる」ような話し方や言葉選びをすること、また実際にワークショップをしてみると、小学生や中学生相手のようにうまく進まないこと、またその中でもチーム内でコミュニケーションをとって臨機応変に戦略を替えるなど、新たな経験を積むことができた。次年度以降は、防災訓練にとどまらず、地域の高齢者・幼児と文化的な面で交流できる機会を模索している。

来年度の活動計画

次年度も引き続き、持続可能な社会創りの実現に向けて、中高生が(地域)社会のハブとなるようなコミュニティ創りを重点事業として展開する。取り組みの種類は充実してきたので、いったん拡散の手を緩め、現状取り組んでいる内容を中心に各取り組みの中身を充実させる一年としたい。

具体的には、今年度実施した官・民・学協働の防災訓練活動を発展・継続を図る。具体的には、本学院大学の設備を活用したものであったり、防災訓練以外にも多世代にわたる参加者を擁する活動を検討・実施していく。

また、茨木市主催青少年イベント、AEON太田茨木SDGs体験ワークショップなどを通して、引き続き幼児・小中高生への啓発・体験活動を展開する。