2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

国際理解

 本校は、「持続可能な教育活動」を学校理念として、ESDを国際理解教育と捉え、ESDの実践を通して多様な文化背景を持つ同世代と協働して共通の課題に取り組み、一つの成果物を生み出す国際協働学習を通して、決まった答えがない課題を、多様な他者と対話的・協働的に解決することができる力の育成を目標とした。
 具体的には、国際理解、主体性、表現力を柱に、①異文化を理解することに係わる活動、②主体的に考え行動することに係わる活動、③想いを言葉や形にすることに係わる活動を行った。
①異文化を理解することに係わる活動
 世界の子どもたちと文化の違いを越えて学び合う国際協働学習「アートマイル 国際壁画共同制作プロジェクト」へ参加し、パートナー校との交流を行った。6月初旬、パートナー校が台湾のWen Hua小学校に決定し、子どもたちが台湾について興味や関心を持ち始め、進んで調べ学習をするなど意欲的に学習に取り組んだ。台湾の人口や面積、特産物や観光地などをインターネットで調べたり、ガイドブックなどを使ったりしながら授業の中や、夏休みを使って調べ学習を行った。9月には、自己紹介カードを持った写真を送り合い、10月にはインターネットを用いた国際電話を使って互いに英語で自己紹介を、11月には、お互いのふるさとの良いところ(宝物)を英語で紹介した。パートナー校の紹介を聞いてさらに調べたいことを挙げ、インターネットを使って調べることで、異文化をより深く理解することができた。

②主体的に考え行動することに係わる活動
 自分のふるさとの良いところを台湾の小学生に伝える活動を通して、相手に分かりやすく伝えるためにはどうしたらよいかということについて話し合った。世界に誇れる群馬の宝物とは何かということについて学級内だけでなく、家族にもインタビューしながら、何をどう伝えるべきか考えた。児童の中から、群馬のことを知らない人に伝えることを意識して、まず基本的な情報を分かりやすく伝えるべきであるということや、写真や絵を見せながら英語ではっきりと話すことが有効であるということなどの意見が出た。

③想いを言葉や形にすることに係わる活動
 自分の調べたことを、インターネットを用いた国際電話で伝え合う場面では、相手が話している言葉を真剣に聞き取ったり、自分が伝える場面では発音などにも注意をしたりしながら、伝えるということに意識をして活動を行った。また、図工の学習とも関連して、調べたことをもとに伝えたい群馬のたからものについての版画を一人一人が作成し、そこから協働学習の成果物である、壁画制作へと移行していった。児童が創った版画の構図を基に構成を考え、全員で少しずつ着色した。今後は、壁画の右半分を描き、左半分はパートナー校に描いてもらう予定である。

来年度の活動計画

 平成31年度は、平成30年度に引き続き、コミュニティ・スクールを基盤とした小中一貫教育を推進し、児童の興味・関心をもとに地域学習を進め、活用の能力を身に付けさせるとともに、自分たちの生活している群馬県、藤岡市を誇りに思い、愛する子どもを、学校・保護者・地域の方々と協働して育てていく。
 今までは、「国際理解教育」に中心にしてきたが、今後は特に、身近な「環境」「福祉」分野の教育活動の充実に努めていく。