2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 人権, 福祉

本校では、ユネスコスクールの活動を通して、主に「郷土の伝統文化(文化遺産)を大切にする態度の育成」をめざし、SDGsの「住み続けられるまちづくり」について主体的に考え行動できる意欲・態度の育成を図り、未来に向けてたくましく生きる児童を育てている。

本活動の中心は、総合的な学習の時間において各学年で行う地域学習である。地域の伝統行事である「鬼石夏祭り」をはじめとする地域素材について、調べてまとめ、発表することで、より深く地域を理解する機会とするとともに、多面的、総合的に考える力を身に付けさせ、地域のよさや伝統芸能のよさに気づくこと、地域への愛着をもつことを目的としている。また、児童が「鬼石夏祭り」に実際に参加し太鼓を演奏したり、地域の良さについて体験活動を通して学び調べそれを発表したりすることにより、他者と協力する態度、自ら課題について追究する態度と能力、地域の行事に進んで参加する態度などを身に付けることができる。そして、「鬼石夏祭り」の思いを聞き手に伝える表現力を高めることや、地域の方々にお世話になりながら祭り太鼓を練習したり、祭囃子の文化的価値・伝統について地域の方から聞いたりたりすることを通し、児童のコミュニケーション力、他からの話の内容に対して自分の考えを持つ力の向上を図ることをねらいとしている。

令和2年度から2年間にわたりコロナ禍で中止となっていた鬼石祭りは、今年度、規模を縮小して実施され、祭り囃子太鼓保存会の活動も感染症対策を十分に行いながら再開され始めたことから、子供たちが学校内外で太鼓の指導を受け、披露する機会が少しずつ実施できるようになってきている。

1 「鬼石夏祭りを調べよう」(11~2月) 4・5・6年総合的な学習の時間 (各10時間)

歴史・伝統・お囃子・山車・服装・人々の思いなどを、映像・書籍等の資料等で調べ、まとめ、発表した。発表では、わかりやすく、相手に伝えることを意識させ、プレゼン能力の育成を図った。調べ、まとめる過程で、自分なりの課題を設定し、課題解決能力の育成につなげた。

例年、祭囃子保存会から講師を招聘し、お囃子と祭りの歴史、地域の人の祭りへの思いなどを講演していただき、なぜ祭りが長く続いているのか、自分はこれからどのように祭りにかかわっていくかなどを考えさせてきた。コロナ禍で2年間中断していた外部講師への依頼だが、今年度は、鬼石祭り囃子保存会の皆さんを3年ぶりに講師としてお迎えすることができ、学びを深めることができた。

2 「鬼石の自然を調べよう」(10~3月) 4年生総合的な学習の時間

鬼石の自然の大きな特色である国の史蹟名勝天然記念物である三波石峡と桜山公園について調べ、「三波石とともに名高い冬桜」と上毛カルタでも歌われるほどの地域の自然の素晴らしさやそれを保全していく努力や意義について追究していく。

3「鬼石をアピールしよう」(7~2月) 6年総合的な学習の時間(5時間)

5年生までに学んだ郷土「鬼石」についての学習をもとに地域学習のまとめとして行った。「自ら積極的に、地域の伝統文化に関わっていきたい。保存したい。自分にできることを考えて実践したい」という気持ちを持つことができた。 このプロジェクトをとおし、児童に市の重要無形文化財に指定されている「鬼石夏祭り」の祭り囃子の継承とともに、郷土に誇りを持つ心を育て、次世代の地域を担う活力ある人材の育成につながった。

4 その他、3年生「鬼石カルタを作ろう」、4年生「高山社学」、全校行事「桜山遠足」等、各学年で郷土について調べたり、まとめたり、表現したり、体験したりする活動を行った。

鬼石祭り囃子保存会のお話を聞く会        全校桜山遠足            三波石峡見学と外部講師による説明

 

 

 

 

 

 

 

来年度の活動計画

1 「鬼石夏祭りを調べよう」(11~2月) 4・5・6年総合的な学習の時間 (各10時間)

2 「鬼石の自然を調べよう」(10~3月) 4年生総合的な学習の時間

3「鬼石をアピールしよう」(7~2月) 6年総合的な学習の時間(5時間)

4 その他、3年生「鬼石カルタを作ろう」、4年生「高山社学」、全校行事「桜山遠足」等の地域学習。

令和5年度も、地域学習を中心に郷土について学び考え表現したり、体験したりしながら郷土への愛着を高め、「住み続けられるまちづくり」「パートナーシップ」について主体的に考え行動できる児童を育てていきたい。また、令和2年度からコロナ禍のため休止していた鬼石祭り囃子保存会との協働も今年度3学期より徐々に再開してきたため、来年度はさらに、学びを深める活動を計画していきたい。