2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 気候変動, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 貧困

本校は、校是である「飛躍・剛健・篤実」の資質に加え、グローバルな視野で主体的に学び行動できる人材の育成を教育目標としている。その上で、ユネスコスクール加盟校として、SDGsやESDに関する主体的・探究的な学びを通して、相互理解の図られた、持続可能な世界の構築につながる教育活動を推進している。具体的には、次の4つのアプローチから学びを展開した。

①SDGsの理念の共有と目標実現に向けた学び
2年生「総合的な探究の時間」で、地歴公民科・英語科・理科の教員の指導のもと、SDGsをテーマにした探究活動とポスターセッションを学年全体で実施した。3月には「2年総探発表会」を実施し、各クラスのポスターセッション優秀班の発表を2年生全員で共有する。また、この優秀班は2月に行われる京都府教育委員会主催の「グローバルネットワーク京都交流会」に参加し、英語プレゼンテーション、日本語ポスターセッション、日本語論文作成を通して「持続可能な社会への展望」というキーワードで他校と交流する。この他、3年生「総合的な探究の時間」ではSDGsに関連した探究・発表活動を学年全体で実施した。さらに、1年生「総合的な探究の時間」では「サントリー京都工場事務長講演」で地域の環境保全について学ぶとともに、世界文化遺産「古都京都の文化財」に関する学びを、生徒用タブレットを活用したアクティブラーニング形式により学年全体で実施する。

②国際理解に向けた学び
1年生全員を対象に「国際講演会」を実施し、中国・四川省出身の京都府名誉友好大使の方に、中国の文化・言語や、日本での地域貢献活動について講演していただいた。また、10月13日の「国際防災デー」について、避難訓練時の講話を通して全校生徒に周知した。さらに、1月24日の「教育の国際デー」について、UNICEFからいただいた作成の大判ポスター、学校独自の大判掲示物、式典での講話を通して全校生徒に周知し、考えさせる機会を設けた。

③国際交流に向けた学び
一昨年度から実施している国際交流体験プログラム「YOLO English Camp」(日本にある外国人支援団体の施設での英語合宿)は、施設改修とコロナ禍のため今年度は中止となった。一方、次年度はアメリカの提携校との交換留学ができる見込みとなったため、国際教育コーディネーター・学校運営協議会委員の監修のもと、短期留学予定者を対象に「事前学習会」をほぼ毎週実施している。また、7月に「インターナショナル・ディ」を設け、韓国とアラビア圏の言語と文化について学ぶ機会を設けた。

④英語力向上に向けた学び
1年生「レシテーションコンテスト」で、1年生全員が英語の著名スピーチの暗唱を行い、英語のプレゼンテーション能力を高める活動を実施した。また、2年生の学校設定科目「プラクティカルイングリッシュ」の授業で、SDGsに関する文献を購読し、国際特進コース全員が英語プレゼンテーションを行った。さらに、3年生の学校設定科目「異文化コミュニケーション」の授業で、グローバルコース全員が英語でのディスカッションを行い、英語での思考力・表現力を伸ばす活動を実施した。

来年度の活動計画

昨年度はコロナ禍のため国際交流の縮小を余儀なくされたが、渡航制限が緩和傾向にあるため、今年度は諸々の国際交流を再開しつつある。SDGsについては、今年度から全校的にアクティブラーニングやポスターセッションを導入し、学びの手法や3年間のカリキュラムが確立されつつある。

次年度は、短期留学や海外研修旅行が実施可能になる日を見据え、上記②~④にある国際交流を継続実施する。SDGsやESDについては、他校との交流機会や有識者のアドバイスを得る機会を設け、学校としてさらに充実化を図りたいと考えている。今後とも、各教科や行事での学びとSDGsやESDについての学びを相関させたカリキュラムマネジメントを行い、ユネスコスクールにおける「持続可能な社会の担い手を育成するための学び」がより意義深いものになるよう、検討を重ねたい。