2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等

当校は「ふるさとを愛し、思いを伝えられる子の育成~情報を読み取り、整理し、表現する力を高める授業づくり~」をテーマとして、研究・実践を進めている。そして、本校が長年にわたり取り組んできた「町学習」が、ESDの理念と合致していることから、平成24年度より、ユネスコスクールに申請し、教育活動を続けてきた。教育の不易は「ふるさとを愛する子供」そして「人・もの・こととの関わりの中で自らを成長させる子供」の育成であると考える。私たちには、子供が過ごす小学校生活の6年間をかけて、地域を学び、地域で学び、地域に愛着をもてる子供を育てたいと願う。
具体的には、➀地域文化➁環境➂防災を柱に学習を行った。
➀ 地域文化に関わる町学習(5年生)
子供が、地域の遺産(人、もの、こと)にふれ、学び、そして、次世代へ継ぐ気持ちを育むことを目標に実践を行う。子供は、なじみある地元
の祭「祇園祭」が、長い伝統や地元の人の思いに基づいて継承されていることを知る。「祇園祭」の貴重さに気付いた子供は、西尾市には、他に
ももっと地域の遺産があるのではないかと追究を進める。これまで気付かなかった地元のよさを自らの手で見付け、愛着を深め、次世代へ伝えた
いという思いをもった。
➁ 環境に関わる学習(4年生)
子供が、校区を流れる川の環境保全に努め、自然を愛する気持ちを育むことを目標に、校内のビオトープや地域の川を対象に実践を行う。子供
は、地域の自然の中に、大量の外来種がいること、大量のごみがあることなどを、実際に調査し見付けた。そして、専門家の話を聞くことで気付
き、命のつながりや、かけがえのない環境について熟考する。自分たちにできることは何かを考え、各学級で発表し、周りに発信する活動を行っ
た。
➂ 防災に関わる学習(6年生)
避難訓練の経験から、校区の防災をテーマに学習をスタートした。自分の家、生活している学校、そして地域へと視野を広げ、「避難所生活」
「避難時の食事」「防災グッズ」について追究を深めた。また、地域の防災士を招き、地元の防災事情やいざというよきの身の守り方などの話を
聞いた。自分たちの手で自分たちの地区を守ろうという思いや、次代を担う自覚を芽生えさせる活動を行った。

来年度の活動計画

令和4年度も、これまでの「地域文化」「環境」「防災」に関する実践を引き継ぎ、子供の実態と学習指導要領とを合わせながら、単元を推進し、カリキュラムのマネジメントを図る。コロナ禍ではあるが、可能な限り町の先生から学ぶ場を設けたり、現地へ出かけたりして、経験や体験を充実させたい。また、ICT機器を有効に活用し、まとめ、交流、発信活動を通して、将来に役立つ力を育成したい。