所在地 | 〒707-0503 英田郡西粟倉村影石108 |
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電話番号 | 0868-79-2014 |
ホームページ | http://www.jhs-nishiawakura.jp/ |
加盟年 | - |
2023年度活動報告
エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康
本校は、卒業後に村外へ進学する生徒が多くいるため、【15の春】を見据え、「志を持ち、心豊かでたくましく生きる生徒の育成」を学校目標に掲げ、自立した生徒の育成を目指している。ESD活動を通して、「キャリア教育の充実」「幼小中一貫教育の推進」「人権・平和・国際理解教育の実践」に取り組んだ。
(1)キャリア教育
持続可能な社会の創り手の育成を目指し、次のようにキャリア教育を行っている。
第1学年: 第2学年での職場体験学習に向けて職場訪問を実施する。事業所決定については、各自で希望する村内の事業所のホーム ページなどで企業理念や事業内容を見て、志望理由等を記入したエントリーシートを作成し、応募した。決定後に職場訪問をし、エントリーシートについての面談と次年度の職場体験学習での仕事内容や就業時間、持参物等についてインタビューを行い、体験における意気込みも伝えた。
第2学年: 5日間の職場体験学習を通して、働くことの意義ややりがい、難しさを知るとともに家族への感謝の気持ちを抱いた。加えて、持続可能で発展的な村の維持のための取り組みを知り、各事業所を紹介するパンフレットを作成し、村内外に配布・周知することによって村への貢献を担った。
第3学年: 妊婦、乳幼児とのふれあい体験を通して、持続可能な社会について考え、自身の卒業後の進路を実現していく。
全学年: キャリア教育講演会、だっぴ、PTA親子教育講演会、JICAフィールドワーク講演会等を開催し、目標となる村内外の先輩方を招聘し、講演を聴講したり、共に語り合ったりすることで、自身のこれからについて考えた。森林体験学習では、村の財産である森林をどう守り、育て、その価値を活かしていくのかについて講話を聞いた後、実際に森林へ出かけ、4年前に植樹した木々の枝打ちを体験した。村の豊かな自然を体感し、今後も守り続けることの大切さを学んだ。
(2)幼小中一貫教育
① 幼小中合同運動会 幼小中の異年齢縦割り集団を編成し、中学校3年生がリーダーとなり、色別アピールと玉入れの合同種目を指導した。色別アピールでは、中学生が幼・小・中のそれぞれの持ち味を活かす表現を考え、玉入れでは、中学生が園児を抱き上げて補助するなどほほえましい姿が見られた。リーダーとして活躍する中学生は、園児・児童にとって憧れの存在となっている。
② トイ・プロジェクト
小学校6年時のふるさと元気学習で設計した木のおもちゃを中学校に進学後、1年生の技術科の授業で地元の事業所の協力を得て、作品に仕上げた。完成したおもちゃは、保育園児に贈呈し、楽しんで活用されている。
(3) 人権・平和・国際理解教育
ユネスコスクールの使命である生徒の「心の中に平和のとりでを築く」ことを目指して、日常的に「平和教育カレンダー」や「平和新聞」を活用して戦争や平和について考える機会を設定している。秋に開催する学習発表会では、人権や平和、国際理解についての発表を行った。学年発表では、学校生活で学んだことをもとに生徒が脚本づくりから取り組む劇の上演を行った。3年生は事前学習と沖縄への修学旅行を通して、学んだ沖縄戦と世界の現状について訴える創作劇を発表した。2年生は、聴覚障害に起因するいじめをテーマに手話を交えた創作劇を上演した。1年生は、メディア依存によるトラブルについての創作劇により、観客に問題提起をした。その他にも気候ネットワークによる「脱炭素社会について考える」エネルギー出前授業で学習したことを踏まえ、村が取り組んでいる中学校施設における脱炭素のための新しい施設について生徒会が発表した。また、夏休みにオーストラリア語学研修に参加した生徒が、日本とオーストラリアとの違いや交流した人々の優しさなど体験報告を行った。
来年度の活動計画
ユネスコスクールが提唱する教育理念や「学びの4本柱」を視点として、村民の期待に応え、地域や家庭と協働した取り組みを通して、ふるさとに愛着と誇りをもち、国際社会の一員として未来を切り開く生徒の育成を目指す。日々の活動に加え、8月には、オーストラリア語学研修を目的に渡航し、10月には、オーストラリアから20名ほどの引率教員と生徒たちが来校する。オーストアラリアで見聞を広めるとともに、日本の文化や西粟倉村の豊かな自然を紹介し、交流を深めることによって国際的な連携と協力を推進し、パートナーシップを育む。