2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 国際理解, 人権, 持続可能な生産と消費, その他の関連分野

 本校の学校教育目標は、「志を持ち、心豊かでたくましく生きる生徒の育成」である。卒業後に村外に進学する生徒もいるため、自立した生徒の育成を目指し、ESD活動を通して「キャリア教育の充実」「幼小中一貫教育の推進と地域に貢献する生徒の育成」に取り組んだ。

(1)ESDの視点を踏まえたキャリア教育
① キャリア教育講演会
 地域で活躍する多様な人材を学校に招き、全学年対象にキャリア教育講演会を実施した。講師のこれまでの経験と人生や価値観に接し、生徒は自分の生き方を見つめ直す機会にすることができた。

② 職場訪問・職場体験学習
 地域の一員として、地域の実態に気付くことを目的に、1年次は職場訪問、2年次は職場体験を実施した。職場体験後は、事業所を紹介するパンフレットを作成・村内配付し、学習成果を地域に発信した。職場体験での経験や出会いを、学校の中だけでなく社会へ接続することができた。

③ 村の資源を活かした森林体験学習
 毎年、全校生徒を対象に「植林」「下草刈り」「ものづくり」のサイクルを順番で実施している。今年度は森を守り、どう活かしていくかを学んだ後、広葉樹の苗木を植林した。

④ 中学生だっぴ
 中学生実行委員と学校教育コーディネーターが計画立案し、村内外の社会人や大学生、高校生の思いに触れることで、生徒は今後の生き方を考える機会にすることができた。

⑤ 箕面自由学園中学校2年生との交流
 本校2年生が、大阪府の箕面自由学園中学校2年生とオンラインで交流した。同世代ではあるが、環境の違いを知ることができ、SDGsの取組についても意見交流をすることができた。

(2)村の「百年の森林構想」の理念に基づく、ESDを柱とした幼小中一貫教育の推進と地域に貢献できる生徒の育成

①トイ・ プロジェクト
 地域事業所の協力を得、保育園・幼稚園児向けに木製おもちゃづくりの取組が定着してきた。小学6年次で設計図を作成し、中学1年次の技術科で村産木材を使い、作品づくりにあたった。

②幼小中合同運動会
 幼小中の異年齢縦割り集団を編成し、中学3年生がリーダーとなって色別アピールの指導する伝統が根付いている。園児や児童にとって中学生は憧れの存在となっている。

来年度の活動計画

 基本的には、今年度の活動を継続・深化させていく。学習成果を地域発信する等の成果を活かし、村教委や学校教育コーディネーターの支援も得ながら、主体的に、より充実した活動をめざしていきたい。西粟倉村は、新たな価値を創り出す人材としてIターン・Uターンの方など多様な人々を受け入れている。中学校では、村行政や地域で活躍する人々との交流や体験活動を通し、ふるさとに誇りをもち、卒業後も自立した生き方ができる力を身に付けさせていくため、来年度も村外から講師を招聘し、広い視野で世界を見つめていく場を設定する予定である。