• にしあわくらそんりつにしあわくらしょうがっこう
  • 西粟倉村立西粟倉小学校〔キャンディデート校〕

  • Nishiawakura Municipal Nishiawakura Elementary School
  • 種別, 地区
  • 主な活動分野減災・防災, 環境, 国際理解, 人権, 持続可能な生産と消費, 食育, その他の関連分野

所在地 〒707-0504 英田郡西粟倉村長尾1555
電話番号 0868-79-2201
ホームページ http://www.es-nishiawakura.jp/
加盟年 -

2024年度活動報告

活動分野

生物多様性, 気候変動, エネルギー, 環境, 人権, 福祉, 健康, 食育

 本校は、2024年度も「ふるさとを愛し 心豊かに たくましく 自ら学ぶ 児童の育成」を学校教育目標に掲げ、自ら学びに向かい合う子の育成を目指してきた。そして、ユネスコスクールの活動をESDに基づいた活動の深化と発展と捉え、生活科や総合的な学習の時間を中心に、自ら進んで参加し、対話を通してより深い学びのある授業づくりの継続を図り実践している。また、「ふれあい 関わる力」「自ら考え学び つくり出す力」「自己を見つめ ともにより良く生きる力」を育てたい力とし、①ESDに基づいた「ふるさと元気学習」「ふるさと元気給食」②幼稚園・中学校と連携した村の一貫教育➂「学びの発表・交流・発信」も継続して行っている。

①    ふるさと元気学習、ふるさと元気給食

「ふるさと元気学習」は、西粟倉村の豊かな自然・人とのふれあいを通して、子どもたちの人間力を高め、ふるさと(西粟倉村)を再発見し、村を元気にする学習である。西粟倉村の教育振興基本計画に基づき、農業や林業、村内企業に携わる人・自然から学ぶ活動を通して、SDGsとの関連を学んできた。

1・2年生は、「モリアオガエル」の生態を知るために、実際に現地を訪れ、卵を見たり、説明を聞いたりすることで生き物と自然のつながりを学んだ。3年生は、村内のイチゴ生産施設を訪問し、出荷までの過程を知ることで、西粟倉村のイチゴ生産の魅力を探る良い機会となった。4年生は、村内の森林にはどんな生き物が生息するのかを調べるために、定点カメラを森林内に設置した。その映像をもとに実態を把握した後、生き物を守ったり、大切な森林の役割を知らせたりするために、自分たちで何ができるかをグループで考えていった。5年生は、海事研修で瀬戸内海にたくさんのごみが流れ着いていることを知り、関わりのある村内の川の水質とごみ調査に取りかかった。実際に村内の川の上・中・下流に出かけ、PACテストで水質を調べたり、ごみ拾いをしたりした結果をまとめていった。6年生は、村を元気にするための取組として、村内の保育園児との交流を始めた。まず、園児に喜んでもらえる活動は何かを考える場面では、保育園職員の方から、園児との関りについて事前に説明を聞くことから始め、その後、具体的な活動を計画・実施することで、保育園児だけでなく、自分たちも喜び、ともに元気が出る取組となり大成功を収めた。

「ふるさと元気給食」では、西粟倉村で採れた米や野菜、ジビエ肉など、地産地消を生かした給食の良さを学んだ。地域食材を五感で感じる活動や生産者から食材に対する思いを聞く場を設定したり、毎日の給食時に、児童から献立に関する一言メモを伝えたり、食に関する興味関心をより高める取組を行った。児童アンケートでも食に関心がある児童の割合が9割以上と非常に高い。

②    幼稚園・中学校と連携した村の一貫教育

幼・小・中と、一貫した教育を推進する西粟倉村教育ネットワークを組織している。授業研究だけではなく、ふるさと西粟倉について、各校園の取組を交流する部会や、メディアコントロール週間を幼・小・中同時期に設定し、取組・分析をしている部会などがある。また、運動会は、幼・小・中合同での取り組みを続け、中学生がリーダーとなって、競技や応援など異学年(異年齢)の交流につながっている。

➂学びの発表・交流・発信

1・2年生は、「モリアオガエル」をはじめ、どんな生き物を見つけることができたのか、絵や文で表し一覧にまとめた。3年生は、施設に行ったとき生産者の方に、インタビューをすることで、自分たちの疑問を聞いてもらい、わかったことや学んだことを表にまとめ、校内に掲示した。4年生は、自然の良さ伝えたり、自然を守る取組で何ができるのかを考えたりしてまとめたことを村内のSDGs発表会で披露した。5年生は、川の水質調査の結果やごみの種類などから村内の川がとてもきれいであることを再認識し、それを村の高齢者大学で報告した。6年生は、村を元気にするために活動してきたことをまとめ、岡山県教育委員会主催の探究学習の発表会で発信し、県内の他校と意見を交わした。

こうした取組の発表等は、ふるさと西粟倉の良さを再発見し、自分たちの村をもっとよく良くしていくため、今の自分にできることは何かを考える良い機会となっている。活動自体は、まだまだ小さなことではあるが、村教育委員会や地域コーディネーター、地域や企業からの協力・理解のもと継続した取組を行うことができた。

来年度の活動計画

次年度も、ユネスコスクールが取り組む3つの分野を通して、子どもたちの「ふれあい かかわる力」「自ら学び つくり出す力」「自己を見つめ ともにより良く生きる力」の育成をめざし、ふるさと西粟倉村の良さを知り、村を元気にするため、活動を継続していく。

そのために、まず、子どもたちの「知りたい・学びたい」気持ちを大切にして活動を始めていくこと、そして学習の振り返りでどんなことを学んだのか、さらに知りたいことや調べたいこと、自分にできることは何か等を考え・まとめ・発信する取組を進めていきたい。特に、ICT機器等を使って、家庭や地域、他校など広く発信することで、他者との交流を深め、自ら学びに向かう子の育成へとつなげていきたい。

過去の活動報告