2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費

 本校は、「新島襄の教育理念(キリスト教主義、自由主義、国際主義)」を学校理念として、ESDをキリスト教の伝統に基づく視点、地域及び日常生活からの視点、国際的な視点から捉え、ESDの実践を通して自分の生活能力の向上をはかりながら、世界の様々な価値観を理解し協調する力の育成を目標とした。

具体的には、エネルギー問題、環境問題、国際理解を柱に、①地域奉仕に係わる活動、②エネルギー・環境問題に係わる教育、③国際理解に係わる学習 ④食に関する学習を行った。

① 地域奉仕に係わる活動

キリスト教主義の「隣人愛」の思想に基づき、様々なボランティアを行った。中学1年生は学校近隣の清掃活動を行った。群馬にあるキリスト教系高齢者福祉施設でのボランティアキャンプ参加、栃木県にあるアジア学院(アジア、アフリカの農村指導者を招いて持続可能な農業を指導する学校)でのボランティアキャンプへの参加など、有志によるボランティア行事を頻繁に行っている。

② エネルギー・環境問題に係わる教育

理科と社会を中心に、エネルギー・環境問題に関わる教育を行っている。特に中学では総合的な学習の時間にて、理科の教員を中心に環境問題に関する調べ学習、発表を行っている。また、校内に水力発電機、ソーラーパネルを設置し、再生可能エネルギーでの発電を毎日行っている。その電気で毎朝、スピーカーを鳴らし校歌を流し、再生可能エネルギーの可能性を示している。

③ 国際理解に係わる学習

新島襄の留学先であるボストンへの短期語学研修、フィリピン・セブ島における短期集中英語教室の実施など、有志を中心とした短期留学を行っている。また、ロータリークラブの支援による交換留学、オーストラリアの姉妹校であるウエストボーン高校との短期交換留学なども実施している。特に春に行われるグローバルイングリッシュキャンプでは、日本に留学してきている大学生の協力のもと、SDGsとも関連するアジア、アフリカでの社会問題について議論をして、生徒の国際理解を深めている。

④ 食に係わる学習

新島農園を活用し、中学1年生は全員でサツマイモ養育の体験を行った。また、インターアクト部員を中心に農園で大豆を生産し、創業者一族の経営する醤油製造販売業「有田屋」にてその大豆を材料として醤油を作成し「襄出来醤油」として、製品化を行った。

来年度の活動計画

 新島襄は江戸時代末期にアメリカへ留学した国際派の草分け的存在である。新島襄の教育理念を基本とする学園では、英語教育及び国際理解教育を進め、現代における国際派の有意な人物を養成せんと来年度も活動を行う。その際、欧米中心に偏らず、アジア・アフリカに向けた視点を持ちながら、「持続可能な経済発展」とはいかなるものか、生徒と共に探究をしていく。現在行っている国際交流プログラムを中心に、環境、食、農業、経済格差、宗教間対立などの現代的な課題を考えるプログラムを数多く導入していきたい。