2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 食育

本校は、「新島襄の教育理念(キリスト教主義、自由主義、国際主義)」を学校理念として、ESDをキリスト教の伝統に基づく視点、地域及び日常生活からの視点、国際的な視点から捉え、ESDの実践を通して自分の生活能力の向上をはかりながら、世界の様々な価値観を理解し協調する力の育成を目標とした。

 

①  地域奉仕に係わる活動

本校はキリスト教主義の「隣人愛」の思想に基づき、毎年、様々なボランティアを計画・実行している。しかし今年度も新型コロナウイルス感染拡大の影響で減らさざるを得なかった。例年行っている群馬にあるキリスト教系高齢者福祉施設や、栃木県にあるアジア学院(アジア、アフリカの農村指導者を招いて持続可能な農業を指導する学校)でのボランティアキャンプの参加が中止となった。また、近隣の福祉施設での慰問活動も施設の意向で出来なくなり、地域のイベントもほとんど中止となり、力を入れているボランティアが出来ないことが残念であった。近隣の清掃活動については可能な範囲で実施した。

 

②   エネルギー・環境問題に係わる教育

理科と社会を中心に、エネルギー・環境問題に関わる教育を行っている。特に中学では総合的な学習の時間にて、理科の教員を中心に環境問題に関する調べ学習、発表を行っている。また、校内にソーラーパネルを設置し、再生可能エネルギーでの発電を行い、その電気で毎朝、スピーカーを鳴らし校歌を流している。

 

③   国際理解に係わる学習

本校の建学の精神である「新島襄」の留学先のボストンへの短期語学研修、フィリピン・セブ島における短期集中英語教室など、海外での短期留学プログラムを多数実施していたが、今年度は新型コロナウイルス感染拡大により中止、またはオンラインによる実施となった。ロータリークラブの交換留学、オーストラリアの姉妹校であるウエストボーン高校との短期交換留学なども実施できなかった。その中で国内の留学生を招いて、他文化理解と自己表現をトレーニングする「エンパワーメントプログラム」を実施することができたのはよかった。中学の授業の中では「国際理解」の時間を設定し、他文化の学習を行い、多様性の理解を目指している。

 

④   食に係わる学習

本校は里山である地域の特性、環境問題、地産地消などの食の問題を考えてもらうために新島農園での活動を行っている。地主の都合で移転せざるを得なくなったが、無事に移転先が決まり新しい新島農園活動を始めることができた。長らく休耕地であった土地を農園に戻すために菜の花栽培を今年度は行った。育てた菜種を搾油し、「襄出来油」として、学校の記念品とした。農園作業にはインターアクト部員と中学1年生が中心に土を耕し、種をまき、収穫搾油ま行った。

来年度の活動計画

来年度の活動計画

新島襄は江戸時代末期にアメリカへ留学した国際派の草分け的存在である。新島襄の教育理念を基本とする学園では、英語教育及び国際理解教育を進め、現代における国際派の有意な人物を養成せんと来年も活動を行う。その際、欧米中心に偏らず、アジア・アフリカに向けた視点を持ちながら、「持続可能な経済発展」とはいかなるものか、生徒と共に探究をしていく。

今年度は新型コロナウイルス感染拡大のために多くの計画が実施できなかった。コロナウイルスとの共存はしばらく続くと思われ、そうした中でも実施できるプログラム、感染防止を行いながらできるプログラムを模索し、活動を実施していきたい。また、「総合的な探究の時間」のプログラムを再構成しており、SDG’sを学び、考える機会をより一層増やしていきたい。