2020年度活動報告

本年度の活動内容

本校は、「磨け個性、社会のために　考える力を育み、地域を支える人づくり」を重点努力目標として、ＥＳＤを「持続発展可能な地域づくりのための人材育成」と捉え、ＥＳＤの実践・ＳＤＧｓによる実践目標の明確化を通して、持続可能な開発に関する価値観、体系的な思考力、データや情報の分析能力、コミュニケーション能力、リーダーシップの育成を目標とした。

具体的には、郷土の礎となった別子銅山を教育資源として活用し、世界遺産や地域の文化財等に関する教育、環境教育、国際理解教育、まちづくりに関する教育を柱に、①別子銅山の近代化産業遺産の保存活用に係る活動、②国天然記念物ツガザクラの保護活動に係る活動、③グローカル教育に係る活動、④子ども食堂に係る活動を行った。

ただし、今年度はコロナ禍により活動は激減した。しかし、安心・安全を最優先して感染防止対策を関係各所と連携して可能な限り取組を行った。

①別子銅山の近代化産業遺産の保存活用に係る活動
小中学校のふるさと学習における出前授業を小学校１校、中学校１校行った。
地域共創系列が新居浜市や地元企業と協働した高校生による企画・運営するまちづくり観光ツアーを実践した。

②国天然記念物ツガザクラの保護活動に係る活動
今秋、新居浜市の登山愛好家「憧山会」と連携してツガザクラの保護活動に取り組んだ。在校生のみならず、卒業生、さらには他校の生徒も参加するなど、昨年以上の広がりが見られた。
昨年３月に行政主催のシンポジウムが予定されていたが、新型コロナウィルス感染防止のために、今年２月に延期開催予定。

③グローカル教育に係る活動
新居浜市国際交流協会と連携して、事務局長を講師に招き「共生の地域づくりを目指して」「外国住民に分かりやすい日本語」と題して講演を行った。
新居浜市地方創生推進課主催による転入者を対象とした「ウェルカム・バスツアー」において、観光ガイドを２回実施し、全体で28名参加の内16名が外国人であり、グローカル教育の学習成果を実践できた。参加者、生徒共に親睦、学びを深めることができた。

④子ども食堂に係る活動
３年次生の課題研究のテーマの一つとして６名が実践研究した。
しかし、コロナ禍により実践がたびたび中止となる中、自分たちができることを考え、限られた中で精いっぱいの取組を行い、利用者の喜びと安心を提供することができた。
市民文化センターでの学習成果発表会でプレゼンテーションを行った。
本校からのボランティア参加は12月の１回のみ９名であった。（昨年136名）

来年度の活動計画

①別子銅山の近代化産業遺産の保存活用に係る活動
小中さらには高校との連携を広げながら活動を深化させる。

②国天然記念物ツガザクラの保護活動に係る活動
保護活動の関係人口を増やすための活動を促進する。

③グローカル教育に係る活動
行政との連携を深め、市内在住外国人へのＰＲを図るイベントを実践する。

④子ども食堂に係る活動
活動内容の充実と高校生がより関わりを深められる工夫を重ねる。

今年度は、コロナ禍のために活動が大きく制約されたが、その対策のために実践する中で、より地域との連携は深められた。今後は、その絆をさらに深め、地域課題を発見し、解決するためのカリキュラムの創造に努めて、魅力ある学校・地域づくりを推進していく。