2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困

【産業遺産情報センター(東京新宿区・総務省第二庁舎別館)での講演活動の様子】

本校は、「磨け個性、社会のために 考える力を育み、地域を支える人づくり」を重点努力目標として、ESDを「持続発展可能な地域づくりのための人材育成」と捉え、ESDの実践・SDGsによる実践目標の明確化を通して、持続可能な開発に関する価値観、体系的な思考力、データや情報の分析能力、コミュニケーション能力、リーダーシップの育成を目標とした。

具体的には、郷土の礎となった別子銅山を教育資源として活用し、世界遺産や地域の文化財等に関する教育、環境教育、国際理解教育、まちづくりに関する教育を柱に、①別子銅山の近代化産業遺産の保存活用に係る活動②国天然記念物ツガザクラの保護活動に係る活動③グローカル教育に係る活動④子ども食堂に係る活動を行った。

今年度もコロナ禍により活動は減少した。しかし、安心・安全を最優先して感染防止対策を関係各所と連携し、オンライン実践なども導入するなど、可能な限りの取組を行った。

①別子銅山の近代化産業遺産の保存活用に係る活動

小中学校のふるさと学習における出前授業を小学校のべ2校(220名)、中学校のべ8校(876名)で行った。

地域共創系列が愛媛県や新居浜市、地元企業等と協働した高校生による企画・運営するまちづくり観光ツアーを実践した。

愛媛県小中学校長研究大会新居浜大会(新居浜市市民文化センター・大ホール)において基調講演を務め、県内からの小中学校長400名近くを前に別子銅山近代化産業遺産の魅力を発表した。

一般財団法人産業遺産国民会議主催による産業遺産情報センター(東京新宿区・総務省第二庁舎別館)での講演を行い別子銅山近代化産業遺産の魅力を発表した。(Zoomによる同時配信も行った。)

②国天然記念物ツガザクラの保護活動に係る活動

今年は新居浜市の登山愛好家「憧山会」や新居浜市等関係者と共に3年ぶりに合同で、春季と秋季の2回の活動が行えた。また、自然保護を呼び掛ける啓発カードを共同作成し、登山客に配布した。

③グローカル教育に係る活動

JICA愛媛デスクや新居浜市国際交流協会と連携して多彩な講師を招き、「共生の地域づくり」「異文化交流」「地域共創と国際協力」などをテーマに講演を行った。

④子ども食堂に係る活動

3年次生の総合的な探究の時間「ライフスタディⅡ(課題研究)」のテーマとして取り組んだ。ユネスコ委員会を通じて高校生ボランティア参加を呼び掛け、その活動の輪が校内に広がった。新居浜市教育委員会主催「人権のつどい日」において本校教諭が学校における子ども食堂の取組について講演を行った。

来年度の活動計画

①別子銅山の近代化産業遺産の保存活用に係る活動
小中さらには高校との連携を広げながら活動を深化させる。

②国天然記念物ツガザクラの保護活動に係る活動
保護活動の関係人口を増やすための活動を促進する。

③グローカル教育に係る活動
行政との連携を深め、市内在住外国人へのPRを図るイベントを実践する。

④子ども食堂に係る活動
活動内容の充実と高校生がより関わりを深められる工夫を重ねる。

今年度もコロナ禍のために活動が大きく制約されたが、その中でもできることを模索しながら実践する中で、より地域との連携は深められた。また、上京して全国を舞台にした活動も貴重な機会となり、新たな絆を得られた。今後は、その絆を校内外共にさらに深め、地域課題を発見し、解決するためのカリキュラムの創造に努めて、魅力ある持続可能な学校・地域づくりを推進していく。