2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, エネルギー, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 世界遺産・地域の文化財等, 健康, 食育

本校では、全ての教育活動にESDの視点を持ち、自然や人・地域との「かかわり」や「つながり」を通して、「心もからだも健康で、進んで学ぶ、心豊かな児童を育てる」ことを目標としている。ESDの実践では、①生き物と環境のつながりに係わる学習、②自分たちが住む町の文化や人のつながりについての学習、③食と健康に関する学習、④SDGsに関する学習を行った。

  • 生き物と環境のつながりに係わる学習

1年生は、国語の学習「うみのかくれんぼ」より、調べ学習としてあちこちにかくれている生き物についてお気に入りを1つ見つけ、教科書で学習したことをもとにまとめ、クラス内で発表した。2年生は、季節の野菜(ピーマン・なす・きゅうり・ミニトマト・トマト・ブロッコリー・枝豆・大根)を育て、水やりや草むしりなどの世話、成長の様子の観察、収穫体験、調理実習を通して、食への関心や食べ物への感謝の気持ちを高めた。

  • 自分たちが住む町の文化や人のつながりについての学習

3年生は自分たちが住んでいる鳴鹿地区の自慢できるものを、自分で探したり家族に聴いたりして「見つけカード」に書き、クラスで発表し合った。その中で、詳しく調べたいものを5つ「鳴鹿大関」「六呂瀬古墳」「地区の神社・神木」「グリーンセンター」「まほろば(コミュニティーセンター)」に絞って、3人グループで、実際に調べに行ったり、詳しい方に話を聞いて調べ、ペープサートや紙芝居など楽しくわかりやすく伝わるように工夫して、4年生に発表した。自分たちの目線で調べまとめ直したことで、興味が深まったり自分たちの故郷にすばらしい財産があることに気付いたりでき、大切にしていこうという思いをもつことができた活動になった。

  • 食と健康に関する学習

4年生は、食と健康に関することを一人一人が調べ、ポスターセッションで3年生に発表した。「口内炎になる理由」「野菜はなぜ体によいか」「なぜ、毎食ご飯を食べるのか」「便で本当に健康がわかるのか」など、子どもの視点でリアルに疑問に思ったことがテーマとして上がっていたため、発表を聴く側もその内容に理解を示していた。

  • SDGsに関する学習

5年生は鳴鹿の農業(米作り)、自然、生活から環境問題に発展し、SDGsの開発目標の⑦、③、⑫の項目について自分たちにできることを考えた。学校や家での節電、節水、エシカルマーク商品の使用、ECO活動などの課題に向き合い、発表会やチラシ、のぼり旗、ポスター等の作成で啓発活動に取り組んだ。

6年生は、SDGsについて調べ、世界の17のゴールについて自分が興味のある内容についての現状や自分できることを考えた。その中で、一番多かった海外への寄付についての活動に取り組んだ。自分たちでポスターや回収箱を作成し、各学年や地域に広報活動を行い、ぬいぐるみや日用品、文房具などを回収した。また、日本が抱える31の課題について学習した後、自分が更に考えを深めたい課題を選び、現在行われている取り組みや自分たちにできることをポスターにまとめた。まとめた内容を学習発表会で5年生にポスターセッションの形で発表した。活動を通して、今自分たちが当たり前に過ごしているこの地球上には様々な課題があることを実感することができた。そして将来も同じように豊かな生活をし続けるためにも、また全世界の人が等しく豊かに生活できるようになるために、自分たちがすべきことを考え実践する契機とすることができた。

来年度の活動計画

次年度もESDをスクールプラン(学校経営方針)に位置づけ、ESDカレンダーに基づき、保護者や地域の協力を得ながら次のような活動を行う。

①「まほろば学習」(生活科および総合的な学習の時間)を中心にESDに取り組む。その際、ビオトープを含めた周辺環境を活用する。

②環境教育を推進し、体験活動を通して環境問題を自分の問題としてとらえ、環境保全意識を高める。

③地域学習を通して、地域への関心を高め、自分たちの住む地域に誇りをもつとともによりよくしていこうとする気持ちを育てる。

また、実践した活動の発表・発信の場として、保護者や地域に開放する「まほろばフェスティバル」(学校行事)を行ったり、地域行事である「まほろばフェスタin鳴鹿」へ参加したりすることを予定している。