2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 福祉

本校は,「富谷を見つめ,地域で学び,ふるさとの未来を創る子どもの育成~3つのつながり(人・地域・未来)を通して~」を活動テーマとし,地域の人との関わり,自然と触れ合いながら「ふるさと富谷」への思いや考えを  深め,「持続可能な社会の創り手」として,自己の生き方を考えることができる児童の育成を目標とした。

具体的には,「ふるさと教育」を柱に,①福祉に係わる教育,②持続可能なまちづくりに係わる学習,③郷土の自然と歴史に関わる学習,④国際理解に関わる学習を行った。

①福祉に関わる教育

「はたらく犬を知ろう」「キャップハンディ体験」「パラリンピックを知ろう」

コロナ禍ではあるが,昨年度に引き続き盲導犬交流会を,外部講師を招いて実施することができた。キャップハンディ体験では,社会福祉協議会の協力を得て,校内で特殊な装具を装着して,障がいをもった方や高齢者の方々の状況を疑似体験した。子供たちの感想から,ハンディキャップを持った人への理解の深まりが感じられ,有意義な体験学習となった。また,パラリンピックについても調べ,障がいと共生している人のことに目を向けることができた。

 

②持続可能なまちづくりに関わる学習

「地域防災活動」「富谷市の未来」

地域の防災について3年生が消防署を訪れ,署員の方から災害が起こったときの対応の仕方や,大事にしていることを教えてもらい,防災についての知識を深めた。消防車や救急車を見たり触ったりすることで,緊急時には自分たちを守ってくれる存在があることを知ることができた。また,災害が起きたときに地域の中で自分たちが注意しておくことを学ぶことができた。6年生では,外部講師を招いて防災学習を行った。東日本大震災当時の南三陸町の様子やその後の支援活動,成田中学校での地域防災活動の様子について学んだ。これから中学生になろうとしている6年生にとって,地域の一員としての自覚が芽生えた貴重な時間となった。さらに,自分たちが住んでいる富谷市について,ICTを活用していろいろな角度から調べ,どんな未来にしたいかを考えまとめる学習を行った。地元の良さや強みを知るとともに,自分たちがより住みよくするためにはという視点で,未来の富谷市について発表し合うことができた。

今年度新たな取組として,ユネスコスクールの交流学習を行った。多摩市立東落合小学校3年生の皆さんとオンラインで交流し,互いの学校を紹介し合ったり,総合的な学習の時間で調べたことを発表し合ったりする中で,ふるさと富谷への理解を深めるとともに他地域への関心が芽生え,視野を広げるきっかけとなった。

                                           
③郷土の自然と歴史に関わる学習

5年生が1泊2日で野外活動を行った。沢遊びやウォークラリーなど山での活動を通して,自然に触れ合うことができた。6学年では,遺跡についての説明を聴いたり,勾玉作りをしたりするなど実際に見て,触れて,体験することで知識を深めることができた。また,県外の遺跡や名所などを実際に巡ったり,赤べこづくりを体験したりして,郷土の自然と歴史への関心を広げることができた。

④国際理解に関する学習

4年生が国際理解をテーマにした「世界を探検」という学習を行った。市内在住の外国の方々(アメリカ,カナダ,香港)を講師に招き,生活や文化,学校,子供たちの様子などについて話を聞き,世界への関心がぐんと高まった。

来年度の活動計画

4年前から「人とのつながり」「地域とのつながり」「未来へのつながり」をキーワードとして本校の特色のある教育活動をESDの視点から構築してきた。コロナ禍の影響もある中で,昨年度から人と地域とのつながりを可能な範囲で再開させ,取り組んできた。今年度はさらに活動を増やして取り組むことができた。今後も教育活動全体をSDGsの視点で捉え直し,児童と共に教員の意識も高められるように各学年の指導計画や活動内容を工夫していく。