2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

エネルギー, 環境, 文化多様性, 持続可能な生産と消費, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本校は、「自由で自立した人格の育成と社会的責任の自覚を養う」という学校理念のもと、「自由、自主、自立の精神を、シティズンシップ育成の視点から追求し、実践する」ことを目標としている。ESDの理念を核として、総合学習や国際交流行事・生徒会活動などを組織・運営している。具体的には、総合学習である「探究入門」「探究基礎」「基盤探究」などにおいて、ESD の実践的な展開を目指し、身近な事象に対して多面的な見方を養い、自らが持続可能な未来を構築する生徒を育成することを目指している。また高校生の国際会議をAsian Youth Forum for Sustainable Futureとして開催し、ESDの理念を核とした運営を行っている。

① 「世界遺産・地域の文化財等」に係わる活動

奈良の古都として文化財に恵まれた環境を活かして、探究入門Ⅰ(1年)、探究入門Ⅱ(2年)において、フィールドワークを積極的に取り入れた世界遺産・地域遺産に関わる学習活動を行った。探究入門Ⅰでは、主に世界遺産を有する奈良市について調べ学習を行い、探究入門Ⅱでは、世界遺産に指定されている平城宮跡のフィールドワークを、“平城京の「謎」を解こう”をテーマに、各自のたてた「謎」と「仮説」の検証という形で実施した。最後はポスター発表を行い情報の共有を図った。

② 「国際理解」「貧困」「グローバル・シチズンシップ」に係わる教育

探究基礎(3年)、基盤探究(4年)では、「SDGsの理解と実践」や文理横断的なテーマを設定し、各自の調査活動に基づいた提言をまとめ、世界規模の課題や他分野にまたがる問い対して自分たちにできることは何かを考える活動を行った。

③「環境」「国際理解」「文化多様性」に係わる学習

アジア5カ国(韓国・台湾・インドネシア・日本・ベトナム)の高校生による国際会議Asian Youth Forum for Sustainable Future を下記のように開催した。

期間:2020年7月25日(日)、8月6日(金)、8月11日(水・祝)の3日程

開催場所:本校 ただしオンラインにておこなった

テーマ:Tolerance in Society (社会における寛容さ)

参加校:

1.Sejong Academy of Science and Arts      (韓国)                         生徒5名 教員1名

2.Busan International High School               (韓国)                         生徒5名 教員1名

3.SMAN 10 Samarinda                                 (インドネシア)             生徒5名 教員1名

4.Guoguang Laboratory School                   (台湾)                         生徒6名 教員1名

5.National Institute of Technology, Nara College (日本)      生徒5名、教員1名

6.Nara Women’s University Secondary School   (日本・本校)      生徒4名、教員1名

7.Lawrence S. Ting Memorial School  (ベトナム) 生徒5名、教員1名

8.Sri Aman Senior High School  (マレーシア) 生徒5名、教員1名

9.SMA Al-Azhar MAndiri Palu (インドネシア) 生徒6名、教員1名

各参加校による文化発表に続いて、コロナ・パンデミックが世界に与えた影響についてSDGsの観点からグループで研究をおこなった。影響について正確に捉えるためにグループで議論を深め、ポスター制作ならびに発表を行った。

来年度の活動計画

今年度同様、1~4年生の各学年において以下の総合的な学習を実施する。身近な世界遺産・地域遺産に関わる学習活動から世界的・人類的課題に関わる具体的で身近なテーマの探究活動を通して、持続可能な未来を構築するための世界観を養い、主体的に学問的手法を用いて課題設定し、他者と協働して問題解決する能力の育成を目指す。

1年 探究入門Ⅰ

2年 探究入門Ⅱ

3年 探究基礎

4年 基盤探究Ⅰ