2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 平和, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

本校は、目指す生徒像を「新たな世界を創り出す子供」とし、ものごとの意味や本質を問い、納得解・最適解を求め続ける力を育むことを重視している。変化の激しい社会において、価値観の相違や利害の対立がもつ意味を問い直したり、起こっている問題の本質は何かを見極めたりする力が必要であり、このような力をESDを通して育成することを目標としている。

具体的には、文部科学省の研究開発指定を受けて設置した新領域「いのち」の中で、「生命」とその基盤となる「安全」を柱に、①地域の水害や震災等に関する防災学習、②地元長岡市を題材とした平和学習、③SDGsについての学習を行った。

➀地域の水害や震災等に関する防災学習

第1学年では防災学習を通して主に「安全」について学んだ。7.13水害や新潟県中越地震や新潟県中越沖地震といった地 元新潟県で発生した災害だけでなく、東日本大震災などについて深く学習し、どのようにすれば災害による生命を脅かすリスクを軽減できるか、映像教材や資料をもとに、生徒同士で議論しながら考えた。「安全」を確保することが「生命」を守ることにつながることを学習した。

➁地元長岡を題材とした平和学習

長岡市は過去に長岡空襲を経験している。そして長岡空襲を起源とした長岡花火でも有名である。第2学年では長岡空襲と長岡花火との関わりについて、外部講師による講話や調べ学習とグループでの話し合い活動などを通して平和な世界についての思いを高めた。

③ SDGsについての学習

 第3学年ではSDGsに焦点を当てて学習を行った。SDGsが2015年の国連サミットで採択された経緯やSDGsの17のゴール・169のターゲットから構成されていることから学習を始め、生徒一人ひとりが17のゴールのうち自身が興味をもったものについて調べ学習を行った。そして、企業活動とSDGsとの関わりなどについての追究活動を行った。

来年度の活動計画

新領域「いのち」の学習で「生命」とその基盤となる「安全」についての学習を深める。現在は「生命」か「安全」かのどちらか一方を学ぶ構成になっている単元が多いため、「生命」と「安全」をつなぐ単元構成の開発をしていく。また、生徒がより自分事として学習内容に対して切実感をもつことができるような指導の工夫を研究していく。以上の視点から単元構成や年間指導計画を見直す。年間を通じて当該学年の生徒の問題意識がつながるよう配慮し、中学校3年間を見通した年間指導計画を作成していく。