2021年度活動報告

本年度の活動内容

本校は、「人とつながり、自然とつながり、未来のふるさとを大切に行動できるESDの推進」を活動テーマに設定した。

ESDの実践を通して、活動の中で生まれた課題を自分事として捉え、協働や対話によって学びを深め、自分ができることを実行すると共に、得た学びを地域内外へ発信するようにする。加えて、自分たちも地域の担い手であることを自覚し、地域を誇りに思い、行動できる児童の育成を目指すと共に、各活動を通して、SDGsの目標とのつながりを意識させたい。

ユネスコスクールが重点的に取り組む３つの分野などを通して「地域の一員として地域を大切に思い行動できる力」の育成を目標とした。

➀地域の人との交流に係る活動

２年生は、春と秋に地域の町探検を行ったり、地域の施設を訪問したりして、自分の住む町について調べた。訪問先で地域の方々にインタビューすることで、自分たちの生活が多くの人に支えられていることを実感することができた。

４年生は、シニア体験や妊婦体験を行い、お年寄りや妊婦さんの気持ちになって考える学習を行った。実際に体験することで、生活する際の困り感を実感し、笑顔あふれる町にするために大切なこと学んだ。

➁持続可能な開発および持続可能なライフスタイル

５年生は、JAの方や地域の方から米作りについて学び、地域の米作りの現状を学習すると共に、農業が環境に対して与えている影響について学習し、環境保全について考えた。

６年生は、地元のNPO団体「小原ECOプロジェクト」や福井県自然保護センター職員の支援のもと、校下にある希少植物ミチノクフクジュソウ（絶滅危惧種二種）の保全活動を行った。開花観察会や下草刈り、保全のための看板やポスター作りを行った。この活動は、５年生へと継承した。

➂異文化学習および文化の多様性

３年生は、外国人の人権について学習した。ALTの先生の国の文化を聞いたり、さまざまな国の絵本を読んだりし、さまざまな国の文化の違いを学んだ。文化の違いを知り、「おもしろい」と実感し、文化の多様性を尊重する意識を高めることができた。

来年度の活動計画

令和４年度は、人権教育、環境教育、福祉教育、ふるさと教育を柱に活動を行う。

全学年共通として、人権教育を推進していく。人権週間だけでなく、日々の学習や生活の中で、人権について考える機会を作っていく。仲間と関わり合いながら学習を進め、互いを尊重し、認め合える人権尊重の精神を養ったり、多様な立場・世代の人と学ぶ活動を充実させ、多様な価値観や考え方に触れる活動を行ったりする。

• １年生は、学校周辺に生息する動植物の観察や身近な自然を利用した遊びを中心に実践する。
• ２年生は、自分たちが住んでいる町の自然、社会、公共施設などについて調べ、体験活動を通して学ぶ。
• ３年生は、自分の住む地域に関心を持ち、校区の村岡山について学びを軸として地理的・歴史的な探究を進める。また、地域の特産物に関する体験学習を行う。
• ４年生は、福祉教育を核として、地域の方との交流を深める。また、国際教育にも取り組み、多様な価値観について学ぶ。
• ５年生は、米作り体験（田植え、稲の観察、稲刈り、脱穀）とミチノクフクジュソウの保全活動を通して、地域の自然や環境を守るために自分にできることを考えていく。
• ６年生は、ミチノクフクジュソウの保全活動に力を入れる。また、校区の県立恐竜博物館の学芸員の方と一緒に、地域の宝をさらに発信する活動に取り組む。