2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 気候変動, エネルギー, 環境, 人権

本園では、ユネスコスクールの活動を主に全人教育における労作教育の考えのもと、ESPプロジェクトとして位置付けている。具体的には「花や野菜の栽培」「アヒルと熱帯魚の飼育」「コンポストを使用した腐葉土づくり」が挙げられる。
 また園内、園周辺の身近な出来事を通し環境について考え、ESDとして子どもたちと一緒に話し合い、理解を深めていった。

 

①  花や野菜の栽培
 全クラスで子どもの興味から花や野菜の栽培を行った。
1
歳児クラスではさつまいもの栽培を行い、お芋掘りの体験を行う。
2
歳児クラスでは絵本「すいかのタネ」を通し、種を蒔いて実になる花が咲く様子から、普段食べているものがどのように出来るのかを実際育てることで体験した。
3
歳児クラスでは給食で残しがちだった椎茸の菌床栽培を行い、香りを楽しんだり、収穫を通して食べられる子が増え、食育にもつながった。
5
歳児クラスでは園内の花や実で自然の色から絵を描いた。色をまぜ、色水をつくり色彩の不思議を学んだ。自然の営みから毎年必ず花を咲かせ、実になる営みを図鑑で調べたり収穫したりした。

②  アヒルの産み落とした卵 命の大切さ
 毎日アヒルに餌を与えたり、幼児クラスは掃除のお手伝いをする。乳児クラスは挨拶をしたり産み落とした卵に直に触れる。今年度はアヒルの生と死を身近で感じたことで命の尊さ、感謝の気持ちがより育まれた。

③  狸が現れたことから学ぶこと

狸が夜になると園舎の中に入ってくるようになった。
4
歳児クラスでは「なぜ狸は園にやってくるようになったのだろう。」という話から、「住処である山や林がなくなってしまった。」「水を探しにきているの?」「台風で住む場所がなくなってしまったのではないか?」山や林がなくなる→木を伐採してしまっている。木は何になるの?→みんなが使っている紙になる。
(資源)を大切に使おう。水も出しっぱなしはやめよう。など自分たちで出来ることは何なのかと話し合うきっかけになった。


④ コンポストを使った腐葉土作り
 園庭の落ち葉と給食の野菜の切り落としやフルーツの皮をコンポストの中で混ぜ3歳児クラスを中心に腐葉土作りを行ってきた。その腐葉土を花や野菜の栽培に生かしていった。

来年度の活動計画

 昨年度に引き続き、「アヒルと熱帯魚の飼育」「植物の栽培」「腐葉土作り」を継続してきた。大型台風の影響により、植物の生育が思うようにいかなかったり、狸が園にやってくるようになったことで、自然災害や環境破壊による影響を子どもたち自身が考えるきっかけとなった。身近な生き物や自然から探求、思考できる活動をこれからも行っていきたい。