2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 食育, 貧困, エコパーク, ジオパーク

本校は,「多様な人々と協働する寛容な心を持ち,社会の変化にしなやかに対応する,逞しい豊かな人間性」「人類が積み上げた英知に学び,真理の追求を通して知性と感性を磨き,事象を深く探究する態度」「博愛の精神と創造する知を育む人づくりを通して,よりよき未来の創出への貢献」を教育目標に掲げ,ユネスコスクールの活動を通した学校教育目標の達成を目指している。本校独自の教育プログラムを開発し,世界が直面する容易には解の得られない諸課題にローカル,グローバル双方の視点から主体的に取り組み,多様な人々と協働して課題解決する能力の育成を目的とした。
(1)持続可能な開発およびライフスタイルの実現へ向けた取組
1年生の学校設定科目である「イノベーション探究基礎」において持続可能な社会を共創することができる人材育成を目的として,仮説設定,データ分析,プレゼンテーション等の探究学習に関わるスキルの習得に向けたプログラムを実施した。7月には日本ESD学会・会長である見上一幸氏をお招きし,ESDの観点からの研究手法やその意義を学ぶために講演を実施した。また「尚志ヶ丘フィールド」(本校独自で設定した地域資源の総称)を活用したフィールドワークを通じて身近な題材から社会的な課題を見出し,解決しようとする資質・能力の育成を目指した。10月よりテーマ別に班を編成し,持続可能な開発およびライフスタイルの実現へ向けた探究活動を開始している。2年生では1年生で設定した社会的な諸課題について,大学,企業,地域等との協働的な活動によって解決を目指し,その成果をスライドやポスターにまとめて,校内外に関わらず発表した。具体的には近隣住宅地の活性化や沼・森といった環境整備を目指した班は,地元の自治会と何度も話し合いを持ち,ウォーキングマップを作成したり,沼一帯の公園化を立案・提唱したりした。また海洋問題に取り組んだ班はマイクロプラスチック採取法を提案し,福井県や高知県などの高校に共同研究を呼びかけるなどして,課題の共有化をはかった。この成果は「ユネスコスクール北海道・東北大会」や「第14回ユネスコスクール全国大会/ESD研究大会」などで発表した。

(2)異文化学習および文化の多様性と文化遺産の尊重へ向けた取組
2月には国連ユネスコ本部の職員である鈴木耕平氏よりユネスコの活動についての講演を実施した。6月には日本模擬国連の方々を講師としてお招きし,会議準備から決議まで,模擬国連の一連の活動を体験しながら国際理解を深めた。体験した生徒の一部は外部大会に出場するなど国際的な課題について見識が深まった。また「高校生カンボジアオンラインスタディツアー」に参加した班は現地の方々との交流を通じて文字を学習することができる絵本を作成するなど,識字率の向上をテーマとして活動している。

来年度の活動計画

4月 イノベーション探究基礎,探究Ⅰ開講(1,2年生)

→研究のためのスキルを学び,探究活動を実践する。

5月 「三高探究の日」(校内研究発表会)(2,3年生)

6月 模擬国連体験活動(1,2年生)

7月 ESD講演会(1年生)

11月 「イノベーションフェスタ」(校内研究発表会)(2,3年生)

全日本高校模擬国連大会参加(1,2年生)

12月 SSH-授業づくりプロジェクトフォーラム(校内研究発表会)(2年生)

ユネスコスクール北海道・東北大会参加(1,2年生)

修学旅行を利用した他校との相互発表会の実施(2年生)

1月 第15回ユネスコスクール全国大会/ESD研究大会参加(1,2年生)