2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, エコパーク
本校は、地域との関わりを大切にした「自然環境学習」に取り組んでいる。ESDを「地域の自然環境の理解と保全のための活動」と捉え、ESDの取組を通して、地域の自然環境を自分たちの手でいつまでも守り育てて行こうとする実践力の育成を目標としている。
各学年の発達段階に応じ、次のようなねらいをもって教育活動を展開している。
(1)身近な自然についての知識や理解を深める。
(2)郷土を愛する態度を育成する。
(3)自然環境を保全する態度を育成する。
(4)自然との多様な関わりに気付き、自然保護に関する価値観を形成する。
(5)自然や地域資源を活用する価値観を形成する。
具体的には、①「全校美化活動」、②「環境整備活動」、③「自然とのふれあい学習」、④「山の学習」等を実施した。
① 全校美化活動(全学年、6月)
全校児童が縦割り班に分かれ、地域の高等学校(昴学園高校)の生徒と連携して、自分たちが住む大台町のゴミ拾いを多方面に分かれて行った。地域を大切にする心を育てるとともに、自らの手で進んで自然を守り育てようとする実践力の育成がねらいである。
② 環境整備活動(全学年、通年給食時)
学校給食で使用したあとの自分の食器を布で拭いている。油分等の汚れをあらかじめ取り除くことで、排水浄化に寄与し、河川保護の意識を高めている。
③ 自然とのふれあい学習(1~3年)
学校周辺の野山や郷土を流れる「宮川」に出かけ、植物や生き物を観察した。この地域特有の自然を知るとともに、自然に対する関心を持ち、大切にする態度を育成している。
④ 山の学習(林業体験学習)
地域に根ざした特色ある教育活動の1つとして、毎年4年生が年間を通して「山の学習」に取り組んでいる。NPO法人「大杉谷自然学校」や「宮川森林組合」の指導や支援のもと、地域の山に出かけ、体験活動を重ねている。今年も、春には自然林と人工林を比較して生育具合を観察した。夏前には木が混み合って生えている山林で、間伐体験をした。秋には、皮をむいて乾燥させてあった間伐材の運び出しや木材市場での販売等を体験した。この活動を通して、地域の自然環境、木の循環、林業の状況等について理解するとともに、地域の自然環境の保護や開発について考えを深めている。
本年度も、学んだことをスライドにまとめて、秋の学習発表会の際に、保護者や地域の方々に紹介した。また、12月、三重県松阪市で行われた「みえ子ども森の学びサミット」に4年生全員が出席し、関係小中高校をはじめ、多くの方々に発表する機会に恵まれた。
来年度の活動計画
地域の方々と交流し、人々や地域のよさ、自然環境の大切さ等を学ぶことで郷土を愛する心情を育てると共に、自然環境をいつまでも大切にできる児童の育成を図る。
①環境整備活動1(全学年)
地域の高等学校と連携して、自分たちが住む町のゴミ拾いを行い、住んでいる地域を大切にする心を育てるとともに、進んで自然に関わろうとする態度を育成する。
②環境整備活動2(全学年、通年給食時)
学校給食の食器を布でふく活動を通して、排水浄化の取り組みについて理解し、実施する。
③環境整備活動3(4~6年生、委員会活動)
校区全域から回収したアルミ缶やエコキャップ等を分類、整理することで、循環型社会に参画する態度を育成する。
④身近な自然とのふれあい(3年生、4~9月)
川の流れや生き物を観察することで、この地域特有の自然を知る。また、自然や命あるものを大切にする態度を育てる。
⑤自然循環機能の学習(4年生、通年)
校区の森を観察し、森の特徴について学習するほか、間伐体験や木材市場の見学等を通して、森の手入れの仕方や林業について学ぶ。併せて、自然環境をいつまでも大切にしようとする態度や実践力を育成する。