2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

気候変動, 国際理解, 平和, 健康

本校は、「民主的に生きる市民を育む」を学校理念として、ESDを地球市民に育つための活動と捉え、ESDの実践を通して社会や世界の課題を知り、自ら行動を起こす力の育成を目標としている。小学部の「テーマ」学習、中学部の「ワールドオリエンテーション」学習の時間を中心に、学期ごとに環境・人権・平和・市民性のカテゴリーからスタッフが提案するテーマに沿って、ホールスクールアプローチ的に学習に取り組んでいる。
2020年度は、小学生は「平和」、「気候変動」、「心と体」を、中学生は「見えないコスト」「国際理解」のテーマで学習をした。それぞれ以下のような目標とゲストスピーカー、発表内容となった。

 

活動の様子はブログでも公開しています。
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【1学期「平和のレシピ」(小学部)】
目標:低学年「自分の平和や、自分と身近な人の平和な関係をどうやって築いていくのか考える」、高学年「世界が平和になるために、自分たちにできることのことを考える」

ゲストスピーカー:ハンセン病支援をされている渡辺圭一郎さん、中東などを取材されているジャーナリストの西谷文和さん

発表内容:「ポイ捨て」「戦争と動物の関係」「テロ」「戦争と武器ビジネス」「貧困はどうしたら解決できるのか」「平和とは~哲学~」など

【1学期〜2学期「見えないコスト~使う責任~」(中学部)】

目標:テーマと自分自身と関連付け“じぶんごと”として考えたうえで、どのような取り組みができるかを考える

見学等:海岸にゴミ拾いに行ってみる、スーパーマーケットに行って包装材についてヒアリング、フードバンクの取り組みに参加してみるなど

発表内容:「児童労働」「プラスチック」「サッカーとコスト」「俳優達の環境保護活動」「森林破壊」「コロナとゴミ」「フードロス」「コスメとゴミ」「レアメタル」など

【2学期「気候危機~地球にやさしいくらし~」(小学部)】
目標:地球温暖化を知り、自分たちはどんなことができるのかを考える

ゲストスピーカー:環境活動家の谷口たかひささん、NPO法人地球環境市民会議(CASA)の土田道代さん、再生可能エネルギーを「テラエナジー」の代表・竹本了悟さん

発表内容:「北極の生き物」「地球温暖化と絶滅危惧種~ユキヒョウとアオウミガメ~」「気温上昇と動物の関係」「温暖化の各国の取り組み」「地球温暖化インタビュー」「1週間プラなし生活」など

【3学期「からだと心」(小学部)】<現在取り組み中>

目標:からだと心の両方の視点から、自分を大切にすることについて考える

ゲストスピーカー:小児科医の郷間環さん ほか性教育などを予定

 

【3学期「世界とつながる〜台湾編〜」(中学部)】<現在取り組み中>

目標:自分のことを見つめ、よく知っていきながら、世界のできごととどうつながるかについて考える

ゲストスピーカー:黄さん(台湾在住)ほか

来年度の活動計画

小学部の2022年度1学期は「わたしの将来」をテーマとし、将来就きたい職業だけでなく、どんなふうに生きたいかを探究する。二学期は国際理解をテーマに自分のルーツや多文化共生について考える。中学部も環境・人権・平和・市民性のカテゴリーからスタッフが提案しながら自分と世界をつなげられるような学習に取り組んでいく。

 

テーマ学習以外にも毎朝のハッピータイムやふりかえりで自分の気持ちを話したり、哲学の時間で答えのない問いを考えたり、イベントごとに実行委員を募り・企画・予算・運営を子どもたち主体で進めている。このように対話や発表の時間を多く設けることで、自分の意見を言う事、相手の意見を聴くことを意識して行い、気持ちや考えを表現する力を育んでいく。そして違いを受け止めお互いに尊重しながら、対話を通して課題を解決していく経験を重ねることで学校理念である「民主的に生きる市民を育む」を達成したいと考えている。