2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 健康, 食育, その他の関連分野

 本校は、「考え、動き出す子」を理念として、ESDを現代社会の問題を自らの問題として考え、これらの課題の解決につながる価値観や行動の育成と捉え、総合的学習に取り組んできた。そして、ESDの実践を通して自ら学び、考える力を育成し、学び方や考え方を身につけ、自己の生き方について考えることができるようにすることを目標とした。
具体的には、「地域に生きる」「未来に生きる」をベースとして①地域の伝統文化に係わる活動、②健康・福祉に係わる教育、③環境に係わる学習、④キャリア教育に係わる学習をした。

① 地域や伝統文化に係わる活動(3年生)

学校の伝統である「三馬っ子音頭」を4年生から受け継ぎ、目線や指先まで意識して上手に踊れるよう練習を重ねた。「三馬っ子音頭」制作に携わった先生からも当時の様子や、この踊りに込めた思いなどを聞き、その思いを自分たちが受け継いでいくんだという思いをもって踊ることができた。

様々な活動を通して、児童は自分が暮らす三馬校区についてより目を向けるようになり、地域への関心をさらに高めることができた。

② 健康・福祉に係わる教育(4年生)

耳が不自由な方と手話で会話したり、目が不自由な方から便利な道具や点字について教えていただいたりすることを通して、だれもが住みやすい町とはどんな町なのかを考えた。疑似体験で不自由さを経験し、毎日の生活での苦労や怖さを知った。相手の立場に立って考えることの大切さや、介助してくれる人の必要性や安全・適切に介助することの難しさを学んだ。

③ 環境に係わる学習(5年生)

三馬小学校校区に流れる伏見川は、子ども達にとって一番身近な川であり、慣れ親しんでいるものである。その伏見川が過去は生活排水で汚れていたことを知り、なぜ今の伏見川はきれいになっているのかを調べた。そして、現在の伏見川には生き物がたくさんいることを知った。しかし、川の氾濫や洪水の恐ろしさもあることを知り、生き物にとっても人にとっても住みやすい川にするために、自然環境や防災の観点を取り入れた未来の伏見川の予想図を考えた。

④ キャリア教育に関わる学習(6年生)

働く意味やなりたい仕事の内容を調べ、自分の憧れの職業人の方々に来校をお願いした。計11名の方が来校してくださり、講義していただいた。

商業について学習することで、自分の将来の夢を明確にし、夢に向かって毎日の学習や生活に取り組んだり、今の自分に必要なことは何かを見直したりすることができた。

来年度の活動計画

 本年度は地域の人々とかかわり合う中で、子どもたちは学校や校区、金沢にある伝統や文化の素晴らしさを知ることができた。そこで、来年度も身近な自然、伝統、文化を学ぶことを通して、地域の人々との交流を大切にした活動を行っていきたいと考えている。主に、共生を柱とし、「地域に生きる」「未来を生きる」をベースとして「地域」「福祉」「環境」「共生」の4つのテーマをもとに学習し、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいく。