2019年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 減災・防災, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 人権, 福祉, その他の関連分野
本校では学校教育目標「自立の根っこを育てる」ためのキーワードとして、「努力」「協力」「多様性」「バランス」「太くてしなやか(柔軟)」の5つを設定している。ESDの実践においても、これら5つを意識し、郷土とその自然環境を愛し、地域の人々と協力して、地域の特色を守ったり活性化したりする活動に積極的に参加していこうとする子どもの育成を目標とした。
具体的には、環境学習、福祉・人権を考える活動、ふるさと学習を柱に、①自然とふれあって考える学習、②環境問題を自分の問題として捉える活動、③多様な人々との共存を考える人権・福祉教育、④地域行事に参加する活動を行った。
なお、本校の学級編制は1年、2・3年、4・5年、6年、特別支援学級の5学級であり、学級ごとに行った活動は、11月に学習発表会を行い、保護者・地域にも発信した。また、学校通信やブログでも発信した。
① 自然とふれあって考える学習
1・2年生を中心に学校の周りの生き物を探し、観察したり飼育したりする学習をした。3年生は外来種と在来種について調べるとともに、セイタカアワダチソウの駆除活動と有効利用を調べ実際にやってみた。4・5年生はホタルの生態と分布、水生生物による水質調査等、地域の自然とふれあう調査活動をした。6年生は郷土料理の研究を進め、近くの山で採集した葉を使って、朴葉飯や笹寿司を作った。5・6年生は、ジオパーク学習も行った。また、全校児童が学校農園で野菜を育てたり、カンタケを栽培したりした。野菜は、自分たちで調理していただいたり、家庭に持ち帰ったりした。
① 環境問題を自分の問題として捉える活動
遅羽町のクリーンアップ大作戦に多くの児童が参加した。年々少なくなってはいるが、予想以上に多くのゴミが捨てられていることを学んだ。地域の方や地域の工場の従業員が協力することで、美しい環境が保たれていることに改めて気づくことができた。同時にセイタカアワダチソウの駆除活動も行った。また年2回、地域の人たちの協力を得て行っている資源回収に子どもたちも参加し、再生、再利用できる資源ゴミの多さを再認識した。
② 多様な人々との共存を考える人権・福祉教育
児童会の活動としてエコキャップやアルミ缶を集め、地域の社会福祉協議会に贈り、車椅子の購入等に役立てていただいている。ハート体験クラブでは、車椅子体験、アイマスク体験、育児体験、お年寄りとの交流活動等の体験活動を行っている。どの児童も体験できるように、クラブ活動に参加する3年間のどこかで必ず1度は、ハート体験クラブに所属することになっている。また、12月の人権週間に合わせて、人権擁護委員に来ていただき、いじめを含めた人権の話を聞き、思いやりの心を持つ大切さを学んだ。
④ 地域の行事に参加する活動
毎年、全校で遅羽町敬老会や三室まつり、町民運動会に参加している。合唱などの発表、作品の展示参加だけでなく、お年寄りへのメッセージのプレゼント作りや餅の袋詰めなどの手伝いもしている。また、地域の方から郷土の踊りを教えていただき、三室まつりでは、地域住民の輪に入って踊っている。かつやまっ子応援ネットワーク主催行事「三室山ランタン登山」にも、積極的に参加した児童がいた。
来年度の活動計画
1 自然とふれあって考える学習
全校 :野菜の栽培活動、カンタケの栽培学習を通して
1・2年生:遅羽町探検、生き物の飼育活動を通して
3・4年生:在来種と外来種(三室山・赤とんぼ・セイタカアワダチソウ
等)を通して
5・6年生:ホタルの分布調査、水生生物による水質調査等を通して
2 環境問題を考える活動
全校 :外来植物(セイタカアワダチソウ)の駆除活動から考える
高学年 :クリーンアップ大作戦参加から考える
:資源回収から考える
3 多様な人々との共存を考える人権・福祉教育
全校 :人権週間に集会や互いを認め合う活動を行う
高学年(クラブ):お年寄りとの交流活動、車椅子体験等を通した
福祉・人権教育
4 地域の行事参加を通して、自分たちのふるさとについて考える学習
原始運動会 :三室縄文遺跡とのつながりと伝統
三室まつり・町民運動会等:伝統、町おこし等、地域の一員として考える
*どの活動も、地域の方に協力をお願いして実施している。