2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 人権, 福祉, 健康, ジオパーク

 本校の校区には、県指定文化財「三室縄文遺跡」、国登録文化財「勝山駅」がある。これらの文化財や豊かな自然環境を活用し、郷土とその自然環境を愛し、地域の人々と協力して、地域の特色を守ったり、活性化したりする活動に積極的に参加していこうする子どもの育成を目標とした。これは、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野の③に大きく関わるとともに、学習する中で①や②にも関わってくる。

 具体的には、環境や福祉・人権に関わる学習、ふるさと学習柱に、自然とふれあって考える学習、②環境問題を自分の問題として捉える学習、③多様な人々との共生を考える人権・福祉に関する学習を中心に活動している。これらの学習活動の中に、地域行事に参加することも組み込んでいる。

 なお、本校の学級編制は1・2年、3・4年、5・6年、特別支援学級の4学級であり、学級ごとに行った活動は、11月中旬に学習発表会を行い、保護者・地域の方々に発信するとともに、学校通信やブログでも発信した。

① 自然とふれあって考える学習

 1・2年生は学校の周りの生き物を探し、観察飼育することや植物や木の実を使った作品を作る活動をした。縄文遺跡のある三室山の探検も行い、木の実を拾ったり頂上から見える景色をながめたりした。3・4年生は理科の学習と連動させて、学校の周りの動植物の季節変化などを調べた。5・6年生は、ホタルを含めた水生生物による水質調査を行った。3年連続の活動になる6年生が、初めて活動する5年生をリードしていた。

 5年生はジオパーク学習として九頭竜川と三室山、6年生は恐竜化石発掘現場を見学した。その際、市まちづくり課の学芸員や県立恐竜博物館の学芸員にお世話になった。

 また、全校児童が学校農園で野菜を育てた。しぜん委員会の呼びかけで、毎朝、登校すると草を取る「30草運動」を続けた。収穫した野菜は家庭に持ち帰ったり給食の材料にしたりした。

② 環境問題を自分の問題として捉える活動

 5・6年生は水生生物による水質調査を継続し、3年間の結果を比較した。また、5年生は短期間での変化を知りたいという希望があり、9月と10月に調査を行い、結果を比較した。6年生は理科の「地球と生きる」という学習につなげていく予定である。

 児童会活動としてエコキャップ集め、地域の社会福祉協議会に贈り、車椅子の購入等に役立てていただくことを継続している。また、資源回収を行うことで、3R運動への啓発を行っている。

③ 多様な人々と共生考える人権・福祉教育

 3・4年生が「福祉」について、市社会福祉協議会の協力を得ながら、総合の時間に学習した。「ふだんの くらしを しあわせに」が福祉だという認識をもつことができた。主にお年寄りや障がいをもつ人のことを知り、体験活動を通して、自分たちができることを考え、発表した。

 敬老会や各地区のサロンに参加する計画があったが、コロナ禍のため実施できなかった。

 また、12月の人権週間に合わせて人権擁護委員来ていただき、いじめを含めた人権教室を開催し、思いやりの心を持つ大切さを学ぶことを継続している。

 これらの学びを毎年6月の「原始運動会」や11月の「学習発表会」で保護者や地域の方に広く発信している。その他に今年度は、1・2年生が公民館の敷地内にタイルで自分の樹木を植えるという、まちづくりの活動に参加した。

来年度の活動計画

 自然とふれあって考える学習

  全校   野菜等の栽培活動、花壇づくり通して

  1・2年生遅羽町探検生き物の飼育活動通して

  3・4年生:遅羽町の動植物調査活動を通して

  5・6年生:水生生物(ホタルを含む)による水質調査活動を通して

2 環境問題を考える活動

  3・4年 :外来植物(セイタカアワダチソウ)の駆除活動から考える

  5・6年 :水生生物の調査活動から考える

  4~6年 :地域行事に参加して考える

       :資源回収から考える

 多様な人々と共生考える人権・福祉教育

  全校  :人権週間に集会や互いを認め合う活動を行う

  年:お年寄りとの交流活動に参加する

 学習のまとめとして、自分たちのふるさとについて考える学習

  原始運動会 :三室縄文遺跡とのつながり伝統

  学習発表会 :学んだことを伝え合う

  地域の行事 :三室まつり、まちづくりについて、地域の一員として考える

 

   *どの活動も、地域の方に協力をお願いして実施している。