2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 持続可能な生産と消費, その他の関連分野

本校では「地域の環境や社会・文化等」をESDの教育資源として活用し、地域を愛し、支える人材、ひいては持続可能な社会の創り手の育成を目指している。具体には、「地域理解・地域貢献」を柱に地域住民や関係機関との連携・協力を得ながら、①地域の課題解決に係る探究活動、②地域の環境に係る活動、③地域文化の継承・創造に係る活動等を行った。

(1)地域の課題解決に係る探究活動

普通科2年生の探究学習及びメディア科学科の3年生の課題研究は、SDGs11「住み続けられるまちづくりを」に関連する取り組みを中心に行った。普通科では、豊後大野市の活性化策として市内5つの「道の駅」を活用したスタンプラリーを提案した。実施内容・方法やイメージキャラクター等について、各道の駅スタッフと協議を重ね実現することができた。メディア科学科では、「商品開発」と「地域の交通問題」に大学、行政機関及び地元内外の企業と連携して研究に取り組んだ。その成果として「地域の交通問題」の研究は「日本モビリティ・マネジメント会議」においてマネジメント賞を受賞した。生物環境科3年生の課題研究では、SDGs12「つくる責任、つかう責任」に関連した研究を行った。家庭内の生ごみを食料廃棄物として捉えるのではなく、「循環させる資源」として活用するために、『コンポストを用いた「花肥」リン酸肥料』について研究した。

(2)地域の環境に係る活動

本地域は「おおいた豊後大野ジオパーク」に指定されており、本校自然科学部は阿蘇溶結凝灰岩をテーマの中心に据え、SDGs15「陸の豊かさも守ろう」に関連する様々な研究を継続して行っている。本年度は、「原尻の滝」の後退速度について研究を行った。また、生物環境科の課題研究では、草花類型のグループが、昨年に引き続き絶滅危惧種の植物「オキナグサ」についての研究を行った。今年度、その研究成果を九州学校農業クラブ連盟発表大会で発表し、優秀賞を獲得した。

(3)地域文化の継承・創造に係る活動

本校の神楽部は地域に伝わる浅草流岩戸神楽を地域の人から学び、自ら演じる活動をとおして、地域の伝統文化を将来に継承する活動に取り組んでいる。校内の行事はもとより、地域の祭やイベント等で公演を行った。また、演劇部は、地域の有志による「三重総合高校の演劇を観る会」の支援を受け、市民向けの公演を開催するなど、地域の文化の振興に資する活動も行っている。

来年度の活動計画

地域の課題解決に係る探究活動や課題研究については、地域住民や関係機関との連携の強化を図りながら内容をより充実させ、具体性を持ったものとしていく。そのために、資料収、データ分析力及び考察力のレベルアップを図り、問題解決能力の向上に重点を置いて取組んでいきたい。自然科学部の研究は、今後も地域の自然や環境について主体的に学び、地域の自然保持の大切さを実感できる活動としていきたい。また、神楽部や演劇部等を中心に、伝統文化の継承と新たな文化の創造を発信していきたい。