2018年度活動報告

本年度の活動内容

本校では、ＥＳＤ教育を自他や社会を見つめ、自他への理解、地域への理解を深める機会と捉え、「つながり」をキーワードにしたＥＳＤ教育の実践を通して、自己や他者、地域のよさに気づき、協力しながら進んで活動する態度や能力を育てることを目標とした。
　具体的には、「つながりを大切にすること」を学習の柱に据え、①人とのつながりに係わる活動、②教科や学年のつながりを意識した教育、③地域・歴史とのつながりに係わる学習を推進した。
①人とのつながりに係わる活動
　自分が様々な人々とつながっていて、そのつながりが自分をつくっていることを意識できる　　　活動に取り組んだ。年少者とのつながりを意識した「園児とのふれあい学習」、中学生と共に活動した「小中合同あいさつ運動」「中学校文化祭での合同合唱」、高齢者とふれあう「社会福祉施設訪問」等の活動を行った。
② 教科や学年のつながりを意識した教育
　教師が教科間や学年間の学びのつながりを意識した授業を実践することでことで、児童がこれまでの学びを生かし、「できた」「わかった」などの達成感や成就感を実感し、自己有用感を感じられるようにした。また、小中一貫の系統表を作成することで、6年間だけではなく、９年間の学びのつながりを教師が意識して指導することで、児童が学習内容のつながりを理解し、主体的に学習に取り組めるようにした。
③ 地域・歴史とのつながりに係わる学習
　当校校区は、昔から養蚕の盛んな地域であり、また、市内には世界文化遺産の一つである「高山社跡」が存在することから、日本の近代産業を支えた養蚕について学習を行った。地域の方々を講師として招いたり、実際に見学に出かけたりする学習をとおし、地域・歴史とのつながりを実感するとともに、郷土への愛着や誇りを持てるようにした。

①社会福祉施設での高齢者とのふれあい活動

②園児とのふれあい活動
　　　　　
　　　　　　　　
①小中合同のあいさつ運動

②学びのつながりを意識した授業
　　　　

③地域学習（高山社学）　世界遺産「高山社跡見学」

来年度の活動計画

　平成31年度は、本年度の取組のキーワードである「つながり」を中心に据えた学習の継続と発展を目指す。来年度からコミュニティスクールとして本格始動するので、「地域とのつながり」をより意識した活動に取り組みたい。具体的には、発達段階を考慮し、低学年は体験的な活動をとおして「身近な地域の理解」を進め、中学年からの「地域の文化の理解」へとつなげる。高学年では「地域の歴史の理解」につなげ、学習を深めていく。
　こうした活動により、自分の住む地域に対して愛着と誇りを持ち、よりよい生き方を目指す児童を育てたい。「人とのつながり」による自他理解や「教科や学年の学びのつながり」による主体的な学習の基盤として、大切にしていく。