2019年度活動報告

本年度の活動内容

本校は「地域に根ざす教育＜ＥＳＤ-只見学＞」を学校理念として、ＥＳＤを「只見愛を育み、故郷の豊かな存続に寄与できる人材を育てる教育」と捉え、ＥＳＤの実践を通して「郷土への誇りと愛情をもち，広い視野で郷土只見の未来を見つめる力の育成」を目標とした。

具体的には、ＥＳＤを基盤とした海洋教育と関連を図り、子どもたちの見方・考え方を広げながら、①ユネスコエコパーク只見の豊かな自然のよさを再発見する活動、②ふるさとの川や雪と，人々の生活との関わりに関する学習、③歴史や文化を学びながら海とのつながりを知り、親しむ活動、④学んだことを発信したり交流したりし、さらに視野を広げ、考えを深めるための活動を行った。

① ユネスコエコパーク只見の豊かな自然のよさを再発見する活動

学校周辺の自然や、「郷土の森」として指定されている「恵みの森」「癒しの森」といった雄大なブナ林や渓流において、観察・実験・体験活動を通して、様々な「ひと・もの・こと」と出あい、積極的に関わり合うことで、只見町の自然のよさやすごさに気付くとともに、森林の役割や自分たちの生活とのかかわりに対しての理解につながった。

② ふるさとの川や雪と，人々の生活との関わりに関する学習

ふるさとを流れる川（伊南川や只見川）の調査や源流散策、そこでの遊びによって、自然の豊かさや田子倉ダムの役割と生活との関わりについて理解を深めた。また、只見に降る豪雪の理由を調べたり、雪を活用した文化、暮らし方を見つめたりしたことで、雪との共生や防災・減災について考えを深めさせた。

③ 歴史や文化を学びながら海とのつながりを知り、親しむ活動

歴史や文化、産業等において古来より交流のあった新潟県三条市と只見をつなぐ八十里越（国道２８９号線）の工事現場を見学させてもらい、互いの文化の発展、生活の向上について考え、ふるさとの未来について考えた。また、只見に伝わる「大倉八木節」、県の重要無形民族文化財である伝統芸能「小林早乙女踊り」「梁取神楽」を学び、伝統文化の歴史を知るとともに、それを継承する大切さを感じることができた。

④ 学んだことを発信したり交流したりし、さらに視野を広げ、考えを深めるための活動

　　町内の児童との交流活動・共通実践により、互いの学びの理解、町としての
学びを深まりにつながった。学習発表会や伝統芸能発表会、研究公開授業、東京大学全国海洋教育サミット等において、学びを発信したり、他校の実践発表を聞いたりし、実践の成果と課題を把握した。

来年度の活動計画

12月：只見おもしろ学検定の実施

２月：全国海洋教育サミットへの参加

３月：伝統芸能発表会の開催【地域の方々に向けて３つの伝統芸能（「大倉八木節」「小林早乙女」「梁取神楽」）の披露】

４月：全教職員による、当該年度の活動計画の確認

７月：「明和発見タイム」における、地区内の森林散策、産業理解

８月：只見に関する教員のための研修会の実施，八十里越による、新潟との交流と現状把握

９月：遠足による自然体験活動・各種施設見学学習

10月：学習発表会による学習の成果の発信