2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 福祉

本校は、「感動と創造の教育~夢をもって生きる子どもたち~」を学校理念として、ESDを伝統文化の継承と捉え、ESDの実践を通して人間性豊かで心身共に健康な感性と創造性にあふれる子どもの育成を目標とした。

具体的には、自力解決力、かかわる力、生き方あり方を考える力を養うことを柱に、①伝統文化に係わる活動、②食育に係わる教育、③ボランティアに係わる学習、④国際理解に係わる学習を行った。

① 伝統文化に係わる活動

3年生は、地域に伝わる獅子舞について調べた。地域の公民館に行き、獅子舞の歴史や道具、舞い方などについて教えていただいた。実際に舞う様子を見て、地域にはすばらしい伝統があることに気づき、自分たちも続けていきたいという思いを持つ児童もいた。   

4年生は、金箔貼りや九谷焼体験をしたり、地域の加澤美照工房さんのご協力で加賀象嵌体験を行ったりした。児童は職人さんの技に驚き、金沢や明成が誇る伝統工芸品の美しさに魅了されていた。

② 食育に係わる活動

3年生の1学期には給食の残量調査を行い、「食」に目を向けた。同時に、金沢に根付く食文化である和菓子について調べた後、和菓子作り体験をした。3学期は和菓子文化と結びつく『茶道』について、校区にお住まいの先生をお招きして茶道体験をした。本校にある明成の間という茶室で、礼儀や作法についても教えていただき、金沢の伝統文化を強く印象付けることとなった。

5年生では、金沢の食文化を扱った。お魚マイスターを招き、ぶりなどの魚介類や漁法についてお話を聞き、金沢の海沿地域の食文化を学んだ。また、農業センターに行き、働く人の仕事を見たり、新鮮な農作物に直接触れたりすることで、食の大切さを感じることができた。また、加賀野菜を使用したお弁当作りも体験し、金沢の食文化について関心を持つことができた。

③ ボランティア活動に係わる活動

5年生は、地域のお年寄りとの交流を行った。加賀野菜で作ったお弁当を地域のお年寄りの家に持って行き、食べていただいた。このような交流をすることで、地域のお年寄りに進んで挨拶をしたり、年賀状を送ったりするなど、お年寄りの気持ちを考えて行動する姿が見られた。

④ 国際理解に関わる学習

 6年生の2学期には、金沢に住む一員として、まず、金沢の伝統工芸、行事、建物など、金沢の町は国内外の観光客をどのようにして迎えているのかについて考えた。特に、金沢の名所である、金沢城、尾山神社、兼六園 長町武家屋敷について詳しく調べ、秋の遠足では実際に名所に出向いた。まいどさんに案内していただき、金沢の名所の魅力をより感じることができた。そして、調べたことをもとに、金沢の名所を紹介するパンフレットを作成することができた。
 3学期の明成ユネスコ交流会では、金沢について学習したことをまとめ、金沢のすばらしさを全校に広めることができた。

来年度の活動計画

 地域教材をより一層活用していく。3年生は金沢の和菓子や地域の祭りである獅子舞踊りを、4年生は金沢の伝統工芸である金箔や九谷焼、加賀象嵌体験を実施することで、地域の伝統文化に触れさせる。5年生は金沢の食文化について漁業、農業の面から学習することで、金沢の食について関心を持たせ、実践していく力を養っていく。ボランティア活動にも目を向けさせたい。6年生は地域の学習を通して未来を創っていく金沢の一員としての姿を目指したい。
 3学期には、学習したことをまとめ、発表する場『明成ユネスコ交流会』を実施し、各学年の交流をしていく。