2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 福祉, 減災・防災, 健康
初めに本校では,ユネスコスクールとして,総合的な学習の時間他において,ESDの推進を実践している。その中でESDのねらいを以下のように設定している。
(1) 自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育成する。
(2) 学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的,協働的に取り組む態度を育て,自己の生き方を考えることができるようにする。
(3) 地域の未来に関する学習活動や自己の将来に関する学習活動を通して,個の尊さを学び,地域や社会に貢献できる資質や能力を育成する。
(4) 防災に関する正しい知識を身に付け,自助の能力に加え地域の防災を考え,行動できるようにする。
ESDの実践を通して, 自らの生活のあり方を考える力,課題の解決に向けて地域の活動に参加する態度などの育成を目指した。
具体的には,①地域福祉について考える活動,②地域の先輩に学ぶ活動,③地域への貢献について考える活動,④防災について考える活動を行った。
① 1年生【地域福祉について考える】
同じ地域にある気仙沼支援学校とレクリエーション交流(気仙沼支援学校会場)やクリスマス交流(松岩中学校会場)を行った。レクリエーションは,「宝探し」「人間アーチ」など,気仙沼支援学校の生徒と共に楽しめるように工夫した。交流会では,相手を思いやる言動や一緒に活動を楽しむ生徒の姿が見られた。地域福祉について考える学習活動を通して,相手の立場になって考える良い機会となり,学んだことを自分の生き方に生かそうとする様子が見られた。
② 2年生【地域の先輩に学ぶ】
生徒が興味を持った事業所を選び,職場体験学習を行った。医療・教育・製造・農業などの体験を通して,望ましい職業観や人生観について考える良い機会となった。また,地域の良さや課題について考え,主体的に地域の方々と関わろうと生徒の様子が見られた。
③ 3年生【地域への貢献】
「高齢化と防災の観点から中学生にできること」をテーマに探究活動を行った。地域野外調査では,松岩地区の地形を調べると坂が多く,高齢者が歩行するのに大変であることに気付いた。その他にも,ガードレールが汚れていめ, ガードレール清掃やゴミ拾いをするなど,中学生にできる地域貢献について考え実践した。また,防災の観点から海抜表示を作成し,地域数カ所に設置した。日本語の標記だけでなく,外国語で標記するなど工夫した。探究活動を通して,中学生にできることが多くあることに気付き,地域のために行動しようとする意欲を高めることができた。
④ 全校での取組【防災学習】
気仙沼市総合防災訓練の日に合わせて,全校で防災訓練を行った。午前9時のサイレンで自宅から地区の避難場所に避難を開始した。松岩公民館などの避難場所では,小・中学生と保護者,地区の住民とで,地区の防災について考える座談会を実施した。地区での避難時の課題や防災マップを活用して想定される災害の確認,小・中学校の役割などを話し合った。座談会了後は,炊き出し訓練,応急処置訓練,避難所設営訓練など地域毎や学校に戻ってからの活動を行った。防災訓練を通して,防災への意識を高めることができた。
来年度の活動計画
1 第1学年 学年テーマ「地域福祉を考える」
支援学校との交流活動を通して,お互いに認め合い,協力し合う意識を育てるとともに,障害者福祉について考え,福祉に対して主体的,創造的な態度や問題解決能力を育成する。
2 第2学年 学年テーマ「地域の先輩に学ぶ」
職場体験など,地域の方々との交流活動を通して,地域の良さや課題について考え,地域へ主体的に関わろうとする気持ちや態度を育てる。
3 第3学年 学年テーマ「地域への貢献」
地域の振興・防災について考え,問題点や課題を見付け,その解決方法を調べ発表し,地域に果たしていくことで地域の未来に目を向け,自らが担い手となることを自覚し,積極的にかかわり行動しようとする態度を育成する。