所在地 | 〒194-0031 東京都町田市南大谷811番地1 |
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電話番号 | 042-725-2551 |
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加盟年 | 2022 |
2024年度活動報告
環境, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費
本校は、「未来を拓く子ども」の育成を学校理念としている。活動にあたってはユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野のうち、「持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」を柱とした。他者と協調しながら自己の未来を切り拓く力を伸ばし、持続可能な社会の実現に向けて行動できる子を育成する。具体的には、銀杏プロジェクトに代表される環境教育、協同的探究学習等を保護者・地域と連携しながら行っている。今年度は学習発表会の年度であり、より広く・深く地域との連携を行い、発表会を通してその成果を地域へ発信することができた。
① 銀杏プロジェクト
6年生を中心にした全校児童と、保護者・地域の方が協力して、16年間続いている活動。もとは独特のにおいのため校内で敬遠されていた銀杏を有効活用しようということでスタートした。校地内や隣接する中学校に生えているイチョウの木から落ちる実を全校児童が拾い、ボランティアの協力を得ながら実をむいてギンナンを取り出す。キャリア教育の一環として6年生が袋詰めをし、ギンナンの販売活動を行っている。得た収益の一部をアジア教育友好協会を通じて寄付し、アジアの学校建設に役立てている。今年度は、この活動の在り方を大きく見直した。活動自体が恒例化してきてしまうことを防ぐため、一度活動の詳細を白紙にした上で、児童にどのような活動が必要かを投げかけた。児童は、「何を目的に活動をするのか。」「誰に協力してもらう必要があるのか」など、問題を自分ごととしてとらえて活動をすることができた。最終的に、収益の全額を学校建設に使ってもらうという決定をし、自分たちの力が誰かの役に立ったという思いを深めることができた。

銀杏拾い

袋詰め

学習発表会
② 米作り体験
学校に設置された田んぼを使って米作りを体験した。地域の農家の方の協力を得て、方法や技術を教えてもらうだけではなく、一つ一つの作業の意味や米作りに対する思いを学んだ。今年度は田んぼ自体を工事した関係で作付面積は減ったが、米を作る人の気持ちや、田んぼそのものがもたらす環境について学ぶことができた。刈り取り後の稲わらの活用方法についても学び、体験的な活動を通して持続可能な社会について考えを深めることができた。

地域の方の協力を得て田んぼの改修
③はじめの一歩ボランティア
車いすに実際に乗ることで、今まで感じられなかった段差の怖さを実感することができた。そのあとに、車いすを押す側に回ったときには乗っている友人を気遣い、声を掛けながらゆっくりと押すことができた。怖さの実感によって小さな段差にも気が付くようになった。相手の気持ちを思いやる心情が育つのと同時に、普段の生活の中にある小さな段差にも目が向くようになり、だれもが快適に過ごせる社会を実現させようという思いを深めることができた。今年度は体験をメインとするのではなく、バリアフリーの視点を育て、不自由な思いをしている人たちに対して「自分たちに何かできないか」と考えさせる活動へと広げている。

車いす体験
来年度の活動計画
まず、地域の環境について深く理解し、その良さを感じながらSDGsの視点を踏まえた体験活動を進めていく。環境教育について地域のボランティアを巻き込み、学習した成果を地域の人に伝えていくことで「実感する・行動につながる」協働的な学習へと展開していく。「いらないと思っていたものが役に立った」という経験を積み重ねると同時に、「自分たちの力が誰かの役に立った。」ということを感じさせ、活動をより自主的、自発的なものにしていく。活動を通して、持続可能な社会の実現に近づいていることが実感できるように、活動の振り返りを丁寧に行っていく。