2018年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 国際理解, 減災・防災, 世界遺産・地域の文化財等, 食育, ジオパーク
本校は「豊かな心と確かな学力を身につけ、個性の伸長をはかることにより、地域や社会の形成者として貢献できる人間を育成する」ことを教育目標(学校理念)として掲げている。この教育目標の中にある「地域や社会」を「生身の人間が生活を営み、持続可能な開発にかかわる問題を抱えた生活の場としての地域や社会」と見た上で、ESDは本校の教育目標を達成するための一つの有効な手段として捉え、ESDの実践をとおして、主体的に地方創生の役割を担い、地域に貢献できる人材を育成することを目標とした。
具体的には、古座校舎は(1)のとおり、串本校舎は(2)のとおり、活動(学習)を行った。
(1)古座校舎の活動
ア ESD体験学習
4月に地域遺産の学習等を目的としたフィールドワークを実施。以降、環境、多文化、人権・平和、地域遺産、防災等の現実的課題について、総合的な学習の時間帯を中心に、様々な方法で学習する。
イ 人権学習・サイバー犯罪防止学習
パラリンピックアスリートを招聘し参加体験型事業を実施。
ウ 近隣の小学校と合同の防災学習
(2)串本校舎の活動
ア 主に総合的な学習の時間に取り組んだもの
①1年キャリア教育(生き方・在り方)
インターンシップ等により職業観・勤労観の育成とともに自己の生き方・あり方を考察し、社会貢献について考える。
②2年キャリア教育(生き方・在り方)
将来の進路の方向を決め、進路に関する情報を集め、進路決定に必要な力を身につける。
イ 全学年で取り組んだもの
①人権学習
講演会や啓発映画の鑑賞など
②防災学習
世界津波サミット及びスタディーツアー(鉄學)への参加
③地域活性化への取組
早稲田とのワークショップによる、串本町観光プランの提案
④国際理解
トルコ大使館との連携交流(トルコ大使来校など)やアジアオセアニア高校生フォーラムへの参加
ウ 学校設定科目
国際理解を視野に入れた「紀伊半島探究」や「比較文化探求」、生物多様性やジオパークを視野に入れた「マリンスポーツ」や「海洋環境」などの学校設定科目を今年度より開講し、取り組みを進めている。
エ CGS部(地域包括支援部)の活動
串本・古座川町役場や地域の団体と協力し、以下の活動を行った。
①にんにくの新メニュー考案(古座川町平井地区をフィールドとする)
②JRと協力した、列車からの津波避難啓発ビデオ制作
③地域の魅力発見と発信
ローカルウィキの活用、古座川町林用軌道やオカヤドカリの研究など
その他、昨年度に引き続いて、ボランティア活動や防災への取り組みを行った。
来年度の活動計画
以下の2点を中心に進めていきたいと考えている。
1 CGSの活動の更なる推進
地域の特産物の商品化や、ジオや産業遺産の視点からの観光資源の発掘などを行い、地域貢献を進めていく。生徒たちが地域に出て行くことで、地域の様々な問題や課題を自分のものとして捉え、主体的に解決する力を育てていきたい。
あわせて、クラブとしての活動だけでなく、学校全体の活動に広めていきたい。
2 防災への取り組みの推進
今年度は、世界津波サミットやスタディーツアー(鐵学)へ参加することで、生徒の意識を高めることができた。今年度も引き続き、様々な取り組みを進めていきたい。